商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | あすなろ書房/あすなろ書房 |
発売年月日 | 2006/12/25 |
JAN | 9784751522035 |
- 書籍
- 児童書
アル・カポネによろしく
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アル・カポネによろしく
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商品レビュー
4
5件のお客様レビュー
本を読む前になんとなく思い浮かべていた想像を良い意味で裏切られるというのは、読書の喜びの一つだと思う。タイトルから想像するような、アルカポネ、アルカトラズというわくわくする要素だけではなく、主人公とナタリー(もしくは、その2人に対する母の在り方の違い)という、ある意味で特殊な関係...
本を読む前になんとなく思い浮かべていた想像を良い意味で裏切られるというのは、読書の喜びの一つだと思う。タイトルから想像するような、アルカポネ、アルカトラズというわくわくする要素だけではなく、主人公とナタリー(もしくは、その2人に対する母の在り方の違い)という、ある意味で特殊な関係性が描かれている。現代の日本でも無関係ではない問題である。 かと言ってシリアスな雰囲気かというと、決してそんなことはない。児童書らしい優しく善良な視点で、安心して読むことができる。つまり、子供にも薦めたくなる。 主人公が12歳らしく迷ったり間違えたりしながらも成長していくストーリーが良かったし、タイトルもきちんと回収されるのも良かった。
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- ネタバレ
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選りぬきの極悪囚たちが送りこまれるアルカトラズ島。少年ムースはこの島に引っ越してくる。ムースの父親は刑務所の電気技師と看守の仕事をしている。ムースには自閉症を患う姉ナタリーがおり、母親はアルカトラズ近くのとある専門学校にナタリーを入れようと奮闘する。 ムースとその家族、そして島で暮らす子供たちとの交流を通して、“監獄島”として実在した1930年代のアルカトラズ島の当時の光景を今に描く。 刑務所にはそこで働く職員もいればその家族もいる、という当たり前のことに気付かされます。 ムースの家族はナタリーを中心に、悩みながら、我慢をしながら、時に互いにぶつかりながら、でも皆がナタリーを大切に想っています。 読み進めて間もないうちは、ナタリーのことで頭がいっぱいでムースの気持ちを汲もうとしない母親の勝手な言い分に疑問を感じることもありました。しかしまだ自閉症という病気自体が認識されていなかった時代、母親は娘の未来をどれだけ案じただろうと思うと、右往左往し空回りする母親の気持ちや行動も分からないではないのです。そしてムースは一番傍でナタリーを見ているからこそ、母親の想いを理解しつつも疑問を抱かずにはいられません。また、父親は妻とムースの気持ちを察しながらも見守ることに徹します。 皆それぞれ口に出せない苦しい気持ちを抱えています。だからこそ後半、父親が子供たちの肩を抱くシーンに、母親がムースと向き合ったシーンに、ナタリーがムースのことを気に掛けるシーンに、思わず涙しました。 肝心のアル・カポネーー彼は事あるごとにストーリーのスパイスとして名前が挙がります。犯罪を犯したからこそアルカトラズに収容されているのに、島の住民は彼を無敵のヒーローのように語ります。そしてラスト、たった一行でその圧倒的な存在感を見せてからの見事な幕引き。必見です。
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児童書だけどずっと気になっていたので読んでみた。 面白い!この本はフィクションだけど、当時のアルカトラズ島には実際にそこで働く刑務官などの家族も住んでいたのですね。島の子供達、学校の野球仲間、障害を持つ姉、両親のことがムース少年の視点で語られています。笑わせる箇所あり、ホロリとさ...
児童書だけどずっと気になっていたので読んでみた。 面白い!この本はフィクションだけど、当時のアルカトラズ島には実際にそこで働く刑務官などの家族も住んでいたのですね。島の子供達、学校の野球仲間、障害を持つ姉、両親のことがムース少年の視点で語られています。笑わせる箇所あり、ホロリとさせる箇所あり、ムース君の怒りに賛同する箇所ありで、小・中学生が読むのにとってもいい本だと思います。大人の私もすっかり気に入ってしまいました。
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