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草にすわる 光文社文庫
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草にすわる 光文社文庫

白石一文【著】

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草にすわる 光文社文庫

565

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 光文社/光文社
発売年月日 2006/06/20
JAN 9784334740719

草にすわる

¥565

商品レビュー

3.2

31件のお客様レビュー

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2009/12/18

秀作

走り続けて、ふと足を止めた時に思う「何のために、生きているのだろう?」。その問いの答えを探した時、己の中の空虚さに気付いてしまうこともある。生きていくことの絶望と希望。真っ向から切り込んだ秀作。

ばば

2023/02/17

文庫カバーの著者プロフィールにある紹介文がピッタリの作品。「読む者に緊張を強いる文章で作品世界に引き込みつつ、人間が生きることの大切さを突き詰める」

Posted by ブクログ

2021/03/02

本の帯にもあるように 一度倒れた人間が、新しい一歩を踏み出す。 人はどうしよもなくどん底に落ち込んだ時に どうやってそこから立ち上がれるかというのが この本のテーマになっています。 それにふさわしくどの作品も短編集ながらも 重厚感があり、人生最大の絶望感や悲しみがあり、 読み...

本の帯にもあるように 一度倒れた人間が、新しい一歩を踏み出す。 人はどうしよもなくどん底に落ち込んだ時に どうやってそこから立ち上がれるかというのが この本のテーマになっています。 それにふさわしくどの作品も短編集ながらも 重厚感があり、人生最大の絶望感や悲しみがあり、 読み進めていくだけでもずっしりと心に重みが届き まるで自分が当事者になったかのような錯覚になるほどの重みでページを捲る手が重く感じられました。 けれど絶望感などの苦しみや悩みが深ければ深い程、 ごく日常のありふれた生活の中から 明るい兆しが見れたり、自然の中から生きる喜びを 噛みしめることが出来たりと意外な所に救いの手があるものだと 改めて日常が愛おしいものだとも感じさせられました。 印象深かった作品は「草にすわる」でした。 付き合っていた彼女のためにと自分の身体を犠牲にしていた 男性が、実際は自分の苦しみから逃れるためにしている ことだと気が付く。 自分の身体が命のギリギリまでになってから半生を 見つめ直し、そこから好きな人と歩いていくという人生を選んだという光が見えてほっとした思いになりました。 一つ一つの積み重ねからここまでこれたという安堵感が 余韻となりました。 その中で印象深かった言葉で これからは、生きるために働くのではなく、 働くために生きようと思った。 働くとはつまりそうゆうことだと、 これもようやく分かった気がした。 「花束」は男性新聞記者の生きざまを見せつけられたようで、 まさに大物ネタを掴む記者をいうのはこうゆうイメージなのだと いうのがよく描かれているようでした。 仕事に対して貪欲で私生活においてもそれを引きずり、 そこまでしてまでネタを取りたいのかと思いましたが、 引き際を見てしまうと潔くてこうゆう人生もありかなと 思いますが自分には無理です。 「砂の城」はベテラン作家の半生を描いていますが、 賞や名誉などばかり気にしていて肝腎な私生活の人生が 乏しいことに友人を返して知るということでした。 やはり名誉ある作家であっても人らしく 我が子を思う気持ちは誰とも変わらないものだと思わされました。 「大切な人へ」は結婚を終えた男性がいとこの女性との 思い出を振り返るという、他の作品のタイプとは違います。 女性からしてみればこれから新婚旅行をするのに こんな思いをさせられてしまうのは考えものかと思いますが、 男性の未熟さが垣間見れるようにも思えました。 「七月の真っ青な空に」は猫を通して二人の男性の 半生を振り返りながら、心を痛めた二人が不器用ながら 接することでお互いの心をの距離を縮めていき、 過去の自分から脱却ししていく様子が描かれています。 同じような境遇の二人だからこそこのような関係になり、 それによって今までの苦しい心から解き放されて いくのでこの後の二人の姿が見てみたい気がしました。 どの作品でも人と人との繋がり方から 絶望から立ち上がることができ、 いかに人との繋がりが大事かということも 分かったような気がしました。 人生にはどんなに悲しいことや酷いこと、 辛いことなどがあったということが つきものであって、 そこからいかにどのようにして生きていくかが 人生だということも学べた気がしました。 どの作品も重厚感がありとても一言では語りつくせない 深さがあるので実際にこの本を読んでみて 人生の重みと歩み方などを実感してもらうことが 良いなと思えた一冊でした。

Posted by ブクログ

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