嵐の惑星ガース(1) デュマレスト・ザーガ 創元SF文庫

E.C.タブ【著】, 鎌田三平【訳】

• 販売会社／発売会社: 東京創元社/東京創元社
• 発売年月日: 2006/05/01
• JAN: 9784488674359

商品レビュー

2010/05/28

何十巻もあるデュマレ…

[文庫ＯＦＦ]

何十巻もあるデュマレスト・サーガの第一作です。単なる平凡なスペースオペラだとは思いますが、結構しっかり作り込んであります。ストーリーもひねりが効いていてなかなか楽しめるものにはなっています。案外、隠れ名作かも。

2019/04/10

懸案の積読の解消
面白くなかったらシリーズを読み切れないというのは杞憂となりそう　スペースオペラの王道をゆく安定の面白さがある

2017/03/22

　20年前に読んだＳＦシリーズ。再読したくて、図書館で借り始めました。
　渋めのスペースオペラ。今になって読み直すと、自分の好きなファクターがたくさん入ってました。ＳＦだけど中世ヨーロッパに近い世界感。主人公はハードボイルド寄りで、ストイックで強靱で、実利的で無愛想ですが、困っている人を放っておけない熱さを持っている。――ニンジャスレイヤーのフジキドさんとか、闇狩人の間さんとか、『出世しないタイプ』のハードボイルド系主人公が大好物です。

　あと、各惑星ごとの独自の設定が好き。ガースは、渓谷の奥に吹く風が、死者を復活させるほどの天上の音色を響かせます。1年のうち決まった期間しか聞けないこの音を聞くために、たくさんの観光客がやってくる。でもこの音は……という舞台立て。やっぱりときめく。秘密を孕んだ惹かれる設定の山。うん、やっぱり全巻読み直そう。

　終盤の展開が大ざっぱ過ぎというか、ツッコミどころはたくさんあるんですが、薄い文庫本なのでさらっと読み流せて、それほどストレスにならずに読み終えられるのもいいのです。