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われ巣鴨に出頭せず 近衛文麿と天皇
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本経済新聞社/日本経済新聞社 |
発売年月日 | 2006/07/26 |
JAN | 9784532165635 |
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われ巣鴨に出頭せず
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商品レビュー
2.5
4件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この著作を読むかぎり、木戸幸一内大臣は相当の策士、曲者であるように描かれているし、G2の対敵諜報部課長でありマルクス主義者ハーバート・ノーマンと木戸の実弟の娘と結婚した都留重人で合作した「戦争責任に関する覚書」が近衛文麿を貶めたとし、ノーマンの後ろにはスターリンの存在があったと結論付けている。 それにしても、昔の政治家たちは堂々と妾を囲っていたのですね。
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近衛文麿の伝記。 なぜ近衛文麿は出頭せず、自害の道を選んだのかをゴールに、 その生い立ちから丁寧に綴る。 時折横道にそれるような内容や、ソ連の陰謀説を織り交ぜてくるため、 全てを鵜呑みにはできないが、 全体的にわかりやすく、引き込まれる内容であった。 近衛文麿の太平洋戦争に対する...
近衛文麿の伝記。 なぜ近衛文麿は出頭せず、自害の道を選んだのかをゴールに、 その生い立ちから丁寧に綴る。 時折横道にそれるような内容や、ソ連の陰謀説を織り交ぜてくるため、 全てを鵜呑みにはできないが、 全体的にわかりやすく、引き込まれる内容であった。 近衛文麿の太平洋戦争に対する卓越した見通しや、 それ故に奔走した開戦前の諸工作、 またその後の受難などは大変に悲劇的であり、面白い。 ソ連、ひいては共産化に非常な危惧を抱いていた点が興味深かった。 日中戦争で果たした役割についてはもう少し詳しく勉強したい。
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「近衛文麿」という政治家は、日中関係において「蒋介石の国民政府を相手とせず」という誤った政治判断を行った「失敗した政治家」と記憶している。 「昭和天皇独白録」などを読むと、昭和天皇の評価もあまり高くなかったようであるから、もっと詳細な履歴を知ってみようと本書を手にとってみた...
「近衛文麿」という政治家は、日中関係において「蒋介石の国民政府を相手とせず」という誤った政治判断を行った「失敗した政治家」と記憶している。 「昭和天皇独白録」などを読むと、昭和天皇の評価もあまり高くなかったようであるから、もっと詳細な履歴を知ってみようと本書を手にとってみたが、読中に思わず「これは」とつぶやいてしまった。 まるで週刊雑誌のように「女性関係」や「家族・母親との関係」が実に執拗に取り上げられる。 それでも当時の時代状況も詳細に描かれているから読み続けたが、「歴史的考察」というよりもまるで「歴史読み物」のような断定的文体のように思える。 400㌻以上の本書の半分も進んだところ、「上海事変」の項目で「盧溝橋事件をでっち上げ、近衛内閣の不拡大方針と蒋介石の慎重論を手玉にとって戦火を拡大し両者を戦わせたのは、誰あろうスターリン指揮下のコミンテルンだったとすれば、神をも欺くもの」とある。 先人と違った歴史の解釈をするならば、新しい資料発掘か、さもなくば相当な資料検討と重層的な考察を必要とする。 それなしに、一般的な認識を断定的にひっくり返すことは、歴史書ではなく「政治プロパガンダ」書と言われても仕方がない。 読書半ばで本書を読む気を全く失ってしまった。本書はまったく残念な書であると思う。
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