商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房/早川書房 |
| 発売年月日 | 2006/05/31 |
| JAN | 9784152087270 |
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商品レビュー
3.9
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目次 ・アリバイ ・青いレンズ ・美少年 ・皇女 ・荒れ野 ・あおがい 何作かダフネ・デュ・モーリアの作品を読んだけど、『レベッカ』の衝撃を越えるものってないなあ。 鋭い切り口の作家であることは、間違いないのだけれど。 この中でいちばん衝撃的だったのは『美少年』。 ヴェニスで休暇を過ごす初老の男が、美少年のために人生を狂わせてしまったといえば、その美少年は当然ビヨルン・アンドレセンである。 しかし彼は積極的に近づいてきて、旅行者である初老の男の面倒を見る(仕事として)。 美少年が話す家族について、男は妄想を膨らまし(病弱で口やかましい母親と、幼くけなげな妹)、同情し、休暇を共に過ごす提案をする。 これ、絶対ハッピーエンドにならないやつだなと思いながら読むと、案の定現代っ子である美少年はモーターボートで出かけようと誘い(大金がかかる)、二人きりのデートのはずが家族同伴で(しかも陽気なイタリア人家族)、散々な一日の最後に大事件が起きる! けれどこれ、どうしようもない結末だけど、不幸ではないっぽいね。 傍から見ると哀れかもしれないけれど、本人の頭の中は幸せなのではないだろうか。 深い。 『アリバイ』は、現代にも通じるミステリなのではないだろうか。 うだつの上がらない中年男。 家に帰ると口うるさい妻の言いなりで、妻が招待する、変わりばえのしない友人たちとのつまらない付き合い。 そんな中で、自分の居場所を作ってしまったために陥る窮地。 そこから逃れ出る術はない。 侮蔑に満ちた妻の目から逃れるために、男はもっと深い罠に落ちていく。 『あおがい』。 このタイトルの意味は、最後まで読んでもわからなかったし、辞書で調べた今もまだわからないのだが、面白かった。 設定はありふれていると思うが、無自覚の悪意、または余計なお世話が、次々に人を不幸にしていく。 最後まで主人公は、なぜみんなが自分から離れていこうとするのか理解できない。 そこが、いわゆる悪女ものとは一味違うのかもしれない。
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1959年に刊行された原著を抄訳した短編集。 やはり、ダフネ・デュ・モーリアの小説は面白い。本書はなかなかにバラエティに富んでいるが、どれもよく書けていて、各作品に流れる小説ストリームは心地よく、惹き付けられた。エンタメ系にしては人間観察がしっかりして深みもあり、描き出される...
1959年に刊行された原著を抄訳した短編集。 やはり、ダフネ・デュ・モーリアの小説は面白い。本書はなかなかにバラエティに富んでいるが、どれもよく書けていて、各作品に流れる小説ストリームは心地よく、惹き付けられた。エンタメ系にしては人間観察がしっかりして深みもあり、描き出される心理の綾もリアルだ。心的にリアルでナチュラルなストリームは、まるで充実した音楽のように、私を楽しませてくれる。 本書の中では「皇女」は異色作で、ヨーロッパの架空の小国の歴史を記述するという、彼女には珍しいスタイル。しかしそれでも適切かつ巧妙に語り口は調節されている。この作品で描かれている、陰謀論にそそのかされデマに踊らされ、憤激に駆られて暴徒と化す大衆の愚かさは、そのまま、現在の日本国民の愚かさと同じである。 私としては、美しいメルヘンのような「荒れ野」に特に魅力を感じた。
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『レベッカ』のデュ・モーリアの短篇集。 デュ・モーリアの短編というと『鳥』が圧倒的に有名だが、こういう人間のイヤな部分を凝縮したような内容のもいいなぁ……。
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