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「密息」で身体が変わる 新潮選書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2006/05/25 |
JAN | 9784106035630 |
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「密息」で身体が変わる
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商品レビュー
3.9
17件のお客様レビュー
もともとこの本を読むきっかけになったのは、内田樹氏の「武道的思考」で紹介されていたからでした。 内田氏の本のなかでは「呼吸していることが外形的にはわからない呼吸法」という説明がついていました。套路をやっているときでも、動きに先立って肩がひょこっと上に動いてしまうことが良くありま...
もともとこの本を読むきっかけになったのは、内田樹氏の「武道的思考」で紹介されていたからでした。 内田氏の本のなかでは「呼吸していることが外形的にはわからない呼吸法」という説明がついていました。套路をやっているときでも、動きに先立って肩がひょこっと上に動いてしまうことが良くあります。特に師匠に個人レッスンをつけていただいているとき、指摘されたところに集中をしていて、身体が緊張してくるとよく起こります。すかさず師匠から肩が動いた、と注意されます。なのでほかの人から見ていていつ息を吸ったのかわからない呼吸というのはできたらいいな、と単純に思いました。 「密息」は、吸うときも吐くときも腹を張り出し続けて、横隔膜の上下だけで行うそうです。やることとしてはそれほど多くのことを求めているわけではなく、そのため、密息のやり方について触れているのはほんの10ページです。後半は、日本人古来の「密息」という呼吸法を行ってきたため、文化的にどのような影響があったのかを様々な角度から説明しています。 「密息」を何とかできるようになりたいと思っていた自分にとっては、後半の説明にページを割くぐらいなら、どうやったらできるようになるのかをもっと説明してほしいと感じながら読み進めていました。 6章の「日本人の動作」、7章の「静止する文化」あたりを読んでいた時に、密息が具体的にどんなふうに使えるのかを感じることができ、単なる文字だけの理解ではなく、少しではありますが、「密息」を体感できた気がしました。例えば、忍者が気配を消すとき、肩で大きく呼吸をするのではなく、身体の動きを最小限にした呼吸にするそうです。それが「密息」 この本を読みながら、立禅や坐禅をするときに、「密息」を試みてみました。呼吸を意識しすぎてしまい、どうしても身体に力が入ってしまいました。「密息」のやり方の説明のなかで力を抜くことも重要だと書いてありましたが、なかなかうまくいかないものです。 太極拳を教える中で呼吸法はどうしたらよいのか、を考えていくための大きな参考になりました。ただ、この本のなかでは密息は日本人の生活環境のなかからうみだされたものだという説明があります。これを中国文化である太極拳と折り合いをつけることができるのかは、これからの修行の中で確認していこうと思います。
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密息という、元来人間がしてきた呼吸法により、人間の本来の健やかさが得られる… 呼吸というのは、無意識に無数に繰り返す行動なので、ぜひ習得してみたい…!と思いました。
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著者は尺八奏者。「密息」とは「秘密の息」ではなくて「密やかな息」のことらしい。要は尺八の演奏に際して、より多くの息を使えるようになるためにはどうしたらいいか、それを追求する過程で辿り着いたひとつの答えだそうである。 しかし、それはむしろ日本伝統の呼吸法であるという。そもそも立ち...
著者は尺八奏者。「密息」とは「秘密の息」ではなくて「密やかな息」のことらしい。要は尺八の演奏に際して、より多くの息を使えるようになるためにはどうしたらいいか、それを追求する過程で辿り着いたひとつの答えだそうである。 しかし、それはむしろ日本伝統の呼吸法であるという。そもそも立ち居振る舞い(ナンバ)を始め、建築、絵画(マンガも含む)、舞台(能・映画)、料理(和食)、禅、俳句、茶道など、古今日本の文化は密息あってのものだという。 どういうことか。 方法論としては、身体の上下動が生じない呼吸である。すなわち視点の水平が定まる。それにより全体(従構造、ディテール)に意識が向き始め、主構造が隠れる・・・。 と続く説明は哲学調を帯びてくるが、例えば日本独特の「間」って要は「呼吸」だよねと思えば、なかなか納得の話なのであった。
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