商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞社/朝日新聞社 |
発売年月日 | 2006/09/07 |
JAN | 9784022615145 |
- 書籍
- 文庫
ニッポン問題
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『M2―われらの時代に』(朝日文庫)の続編。 「単行本前書き」で、「宮台と宮崎は馴れ合っている」という批判に対する釈明が置かれており、そこでリベラリズムとコミュニタリアニズムはほんらいレヴェルの異なる主張であり、対立的ではなく相補的だという説明がなされています。簡単にまとめると...
『M2―われらの時代に』(朝日文庫)の続編。 「単行本前書き」で、「宮台と宮崎は馴れ合っている」という批判に対する釈明が置かれており、そこでリベラリズムとコミュニタリアニズムはほんらいレヴェルの異なる主張であり、対立的ではなく相補的だという説明がなされています。簡単にまとめると、リベラリズムは、共同体的価値の存在を前提とした上で、特定の共同体や個人における信念が自由や平等を圧殺することを防ごうとする立場だとすれば、コミュニタリアニズムは、法や公共体が諸々の価値観の仲裁をおこなう機能を必ずしも否定しないとされています。これに対して宮台は「単行本あとがき」で、リベラリズムは立場を入れ替えても耐えられるかどうかを吟味する公正原則を掲げ、コミュニタリアニズムは自由な振舞いが自由の基盤である共同体的前提を壊すという逆説に敏感であるという補足をおこない、ともに人びとが「自由」であるための前提について考えようとしていると述べています。 「自由」の意味ではなく「自由」の前提を問題にするというのは、いかにも宮台らしい問題設定だと感じます。「この私」といった実存的な主体は存在するけれども、社会思想の認識対象にはならず、仏教的な世界把握においても実体性を否定されるということで、両者の立場の結節点となっています。 いくつかおもしろい議論もありましたが、私自身が経済学的な素養をまったく欠いているため、理解できないところも多々ありました。もうちょっと勉強してから読んだ方がよかったかもしれません。
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