商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社/河出書房新社 |
発売年月日 | 2006/09/20 |
JAN | 9784309408125 |
- 書籍
- 文庫
オアシス
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オアシス
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
派手さはないんだけどとても好きで、数年おきに読み返してる。 過去にあったであろう悲しい出来事を作中で明確に語らずにサキちゃんや和美叔父さんとの微笑ましいやりとりが淡々と続くところが好き。 メー子さんの探している青い自転車はもう取り返しのつかない過去そのものなんだろうなと思う。 何...
派手さはないんだけどとても好きで、数年おきに読み返してる。 過去にあったであろう悲しい出来事を作中で明確に語らずにサキちゃんや和美叔父さんとの微笑ましいやりとりが淡々と続くところが好き。 メー子さんの探している青い自転車はもう取り返しのつかない過去そのものなんだろうなと思う。 何気ない一文にお茶目さを感じて、解説にあったようなハードボイルドさを持ちつつも全体的にかわいい小説なんだよな。 メー子さんの言動に度々倫理観の欠如を感じるがまあ色々大変なんだろうな…と心の中でフォローしてしまう自分がいる。 どんなに綾子の自転車が惜しくても戻らないものは戻らないから、気に入らないメタリックブルーの青い自転車に乗って前に進むしかない。人生ってそういうものだよなと思う。
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自分は文藝賞と相性がいいので購入。 淡々と話は進むが読み進むほどの主人公に激しく共感していく自分。例えば物語の中で主人公の自転車が見つかりそうという些細なことで、思わず固唾を呑んでしまう、それくらい気がつくと主人公に寄り添っている。スパイが出てこなくても、殺人鬼が出てこなくても小...
自分は文藝賞と相性がいいので購入。 淡々と話は進むが読み進むほどの主人公に激しく共感していく自分。例えば物語の中で主人公の自転車が見つかりそうという些細なことで、思わず固唾を呑んでしまう、それくらい気がつくと主人公に寄り添っている。スパイが出てこなくても、殺人鬼が出てこなくても小説はサスペンスフルになりえる。 何も解決しない、前に進んでいるのかも分からない、でもどこか救われるラスト。不思議な小説。
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私の盗まれた青い自転車を探す日々。連絡もよこさない単身赴任の父、家事放棄の「粗大ゴミ」化した母、その母にパラサイトされている姉と私。私が、号泣するどうしようもない母に冗談めいた皮肉を言うシーンが印象に残った。この作品で初めてオアシスというアーティストを知った。
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