YEBI大王 B.C.3176～B.C.3133

薄井ゆうじ【著】

• 販売会社／発売会社: アートン/アートン
• 発売年月日: 2006/09/30
• JAN: 9784861930614

商品レビュー

2007/08/06

●なんだこりゃっ、BLかよっっ。
と最初の20ページほどで思ったで賞。←え?
元々は韓国の演劇で、薄井さんが大幅に改編し、小説化したそうです。
薄井ゆうじ作品は、以前に読んだことがあるようなないような･･･。
Exciteの現代作家ガイドで、方向性は“SF・恋愛・ファンタジー”を確認しましたが･･･。
ファンタジー？

●で、あえてジャンル分けするなら、ファンタジー・喜劇枠。（笑）
禁忌の塔へ宦官・日香流とともに登り、封印を解いてしまったYEBI皇子。
おかげで父王は死に、YEBI大王となった彼は、あとつぎの男子をなんとか得ようとすべく狂奔し、更に国は内乱狂乱混乱へ。
･･･と書いても、なんのこっちゃわかりませんな。
朝鮮半島における南北問題を、露骨に読みかえてる部分もありますが、むしろ、YEBI大王のバカっぷりを通して、おろかな愛すべき人間達の悲喜劇を描いた小説とでも申しましょうか。
深刻にみっちり書いたら、なんぼでもキッツくなるところですが、そこは、軽みのある、ちょっとひょうひょうとした文章なので、ひどいコトにはなってません。
笑いって距離感よね？(´∇｀)　とか知ったかな事を言いたくなるくらい、一歩ひいてます。
文体が、ごてごてしてないのが良点。
と偉そうに言ってみる。

●高速読みで処理したで賞。
話自体はあんまり自分の好みでないわりに、途中で投げずにすいすい行けたあたりは、やはり読みやすかったってことかなー。(´Д｀）