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不確実性のマネジメント 新薬創出のR&Dの「解」
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不確実性のマネジメント 新薬創出のR&Dの「解」

桑嶋健一【著】

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不確実性のマネジメント 新薬創出のR&Dの「解」

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日経BP社/日経BP出版センター
発売年月日 2006/10/02
JAN 9784822245412

不確実性のマネジメント

¥1,760

商品レビュー

3.5

12件のお客様レビュー

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2018/11/05

新薬のR&Dには確かに宝くじ的要素があるが、特に臨床開発の段階まで来るとマネジメントの力により差がついてくる、その医薬業界独特のマネジメントとはどんなものか?というのが主題。 <上流の探索段階> ・高不確実性  偶然に左右される。  チャンスをつかむためには、組織内外の非公式...

新薬のR&Dには確かに宝くじ的要素があるが、特に臨床開発の段階まで来るとマネジメントの力により差がついてくる、その医薬業界独特のマネジメントとはどんなものか?というのが主題。 <上流の探索段階> ・高不確実性  偶然に左右される。  チャンスをつかむためには、組織内外の非公式コミュニケーションや情報収集が積極的に行われる風土が重要。 ・個人ベース  機能の異なる組織を統合するマネジメントは不要。  粘り強く研究を続ける前線(チャンピオン)と、それを支援したりストップをかけたりする管理層(スポンサー)のバランス。決定的な手法はないが、例えば3Mの15%ルールがある。 ・ゴミ箱モデル的  いまいちよく分からん。 <下流の臨床開発段階> 途中からのやり直しにすごく時間がかかる ニーズが明確であり早期参入が重要 →臨床開発段階になると後戻り(化合物の設計変更)ができない →Go or No-Goの判断が大事 最初は大きく網をはって、フェーズ2前期終了時点で一気に絞り込む。 ・フェーズ2後期から臨床試験が大規模化して金がかかる。 ・最初は色々な化合物を試すことで、知見を得る機会が拡大する。 プロトコル・デザイン能力(臨床試験の設計)も大事。 なぜ武田が強いか?→自社品志向で臨床開発の経験が多い  うーん、イマイチの説得力。 <製品開発マネジメント研究の概観> ざっくりアプローチ→フォーカスアプローチ→プロセスアプローチ→製品・産業特性アプローチ ゲートキーパー Allen、1977  内部・外部のコミュニケーションの要  よく勉強している・・・組織内の偏見、セマンティック・ノイズに惑わされない  誰がゲートキーパー=キーパーソンかは組織内の人はすぐ分かる ⇒キーパーソンは組織の要所要所に散らばって配置すべきと思います。 <産業による違い> 2つのマトリックス ・原因不確実性(サーチの範囲)−結果不確実性(シミュレーションの複雑さ) ・製品構造複雑性(内部統合)−市場ニーズ多義性(外部統合) 例えば、、、 社内に情報システムだのIFRSを導入するプロジェクトを、製品開発に例えると、  原因不確実性「小」−結果不確実性「大」  製品構造複雑性「大」−市場ニーズ多義性「大」 で自動車と同じになる? ・絞ったサーチと深いシュミレーション ・統合的開発チームと重量級開発リーダー ・開発フェーズをオーバーラップさせる「ラグビー型」 著者は医薬業界のM&A熱には懐疑的である。

Posted by ブクログ

2014/08/03

【製薬業界のR&D戦略】 go or no-goの判断の方法。 最適な組織体制・評価体制 ゴミ箱モデル(失敗作が別のブロックバスターに変わる) 15%ルール

Posted by ブクログ

2011/12/08

非常におもしろかった。 「ものすごく意外」ではなかったが、「気になっていたことが整理された」という感じ。 これまで自分自身では、「研究開発」「R&D」という言葉を 主に医薬品・食品などの領域で見聞きし、多少考えてきたが、 こうした言葉は、例えば重工業・機械などの分野につい...

非常におもしろかった。 「ものすごく意外」ではなかったが、「気になっていたことが整理された」という感じ。 これまで自分自身では、「研究開発」「R&D」という言葉を 主に医薬品・食品などの領域で見聞きし、多少考えてきたが、 こうした言葉は、例えば重工業・機械などの分野について語られるものが 一般には多く、医薬品について触れるものは少ないと感じていた。 そして、「って言っても、薬はいろいろあるからさぁ・・」と、 他分野を基にした記述を見て違和感を感じていた (というか、薬には当てはまらないと思っていた)。 この本で、他の技術分野と医薬品分野は研究開発において何が異なり、 何が同じなのかの概略が把握できた。(p.198からのまとめがよくまとまってる) つまり、 ・研究の上流(探索)がくじ引き状態であること。(基本的に人体というブラックボックスを相手にするため、どこで何が当たるかはわからない。研究者個人の能力・勘に依存する。) これを援助するために、研究自由度や、スポンサーたる上司などを経営側として準備してあげることができる。 →自動車では、上流の研究はくじ引きたり得ない。目標があって、それを達成する、という形になり、問題が先で解があと。医薬品は解(物質)と問題(用途・疾患)が同時に大量に出て、その中から解と問題の符合するペアが見出されるゴミ箱型モデル。 ・臨床開発以降はうまく行く確率が数分の1程度まで上がる。が、 それでもブラックボックス相手であることに変わりはない。 go/no-goの判断(とちゃんとしたプロトコル)が全てである。 開発の組織の経験値として、いいインフラ&ノウハウが疾患領域ごとに 形成される。他社のまねは難しい。 ここまで、p.184にまとめ。 原因不確実性 (サーチの範囲。ある薬効を出すには、どういう化学構造が必要かが不明)、 結果不確実性 (シミュレーションの複雑さ。ある薬品が確かに人体で効くか、有害でないかを調べるのが大変)、 この両者が高い。 ビールは原因(どういう調合ならおいしいか)は不明だが、 結果は明解(飲んだ、おいしかったで終わり)。 自動車は、原因(速く走り燃費を抑えるためのアプローチ法)が明解だが、 結果を明らかにする(実際に期待通りの性能になるかの実地シミュレーション)のは大変。 両者ともに高いのは医薬品くらい。 ・ニーズの多様性が低い(効く・安い、くらいしかない)。外部統合(p.143)があまりいらない(p.190)。 →自動車とかゲームは、いろんなニーズが混在している(速さ、乗りごごち、燃費、ストーリー、ゲームシステム、グラフィック、、など) ・内部統合(製品を完成させるために必要な、社内各部署の調整)も比較的容易。化合物が単一であり、製剤を考えてもちょっとの増加であるため。 →これが、数万の部品でなる自動車ではものすごいたいへん。(p.143、p.190) 関係ないけど、医薬品は売上あたりの特許の件数も少ないです。 (部品数と相関ってことかな) 自動車大手、10000件以上/年の特許があるのに、 製薬大手、30-40件/年。。 ま、いいんですけれどね。 しかし、上記全ては、 医薬品が有機化合物から脱してタンパクや核酸に移行すればするほど 実際からズレていくのかも。 タンパク系とか、各工程、手法ひとつづつにに特許が絡み始めそうだし。 それが複雑化するほど、内部統合が必要になっていくのだろう。 はー。大変だわ。

Posted by ブクログ

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