商品詳細
内容紹介 | 内容:エコール・ド・パリ(1917~1929):私というもの. 日本を離れて初めてパリへ. 恐ろしき大パリ. モンパルナスの美術家の裏. 空襲の巴里(前世界大戦). 共和祭. バル・カザール. 吾等のカッフェ、ダンスホール. 大成へと志して. 勉強法. 美しき思い出. サロン・ドートンヌと私. 巴里娘ルルーの恋. 春の女. 女と猫. 世界の女. 画室で拾った話. 乞食. パリの日本人. 彷徨の日々(1929~1941):外遊二十年. メキシコを顧みて. 壁画について. お岩様横町. 聖戦従軍三十三日. 巴里籠城日記. 巴里退出記. 河童頭新体制. 文化と芸術:アトリエ漫語. 中国との文化的接触の道程. 現代大家. 仏蘭西画壇の巨匠奇人ヴァン・ドンゲン. 画の離業. 若き人々への苦言. 伝統礼賛. 素描とその生命. 油絵への注文. 私の生い立ち・夢の中に生きる-未発表ノートより:私の生い立ち. 夢の中に生きる. 解説 近藤史人著 |
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販売会社/発売会社 | 講談社/講談社 |
発売年月日 | 2005/02/10 |
JAN | 9784061983953 |
- 書籍
- 文庫
腕一本・巴里の横顔
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腕一本・巴里の横顔
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
描くだけでなく書く方にも才能があったのね。 誤解を受けやすいのは、天才ならば致し方ないのか。 彼の骨太の明治男の気質が清々しい。 ただ日本人でありたかっただけなのに。
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藤田嗣治の随筆。 藤田がパリで、戦争で、筆で何を見たのかが鮮やかに見えてくる。 なぜか近年藤田が注目を集めている。おそらく戦争への反動から無反省的に戦争に関わったものを蔑んできた「戦後」というものを、彼を再評価することで脱却しようとでもいうのだろうか。あるいは同じように、失われた...
藤田嗣治の随筆。 藤田がパリで、戦争で、筆で何を見たのかが鮮やかに見えてくる。 なぜか近年藤田が注目を集めている。おそらく戦争への反動から無反省的に戦争に関わったものを蔑んできた「戦後」というものを、彼を再評価することで脱却しようとでもいうのだろうか。あるいは同じように、失われた「日本」を、愛国者でありながら国に嫌われた彼を再評価することで取り戻すとでも。 近年の流行の何であれ、彼が古今東西に何を見て、その中でどう闘い、何を見出したかがわからなければ、彼を本当に評価することは難しいだろう。彼は、独自の色彩を生み出したことで知られることになったわけだが、それ以外にも彼が苦心していた点はいくらでもあったことが、この随筆で伝わってくる。また彼が「日本的」であることに強くこだわり、その表現のために歴史から自由であろうとしたこともわかる。自由の地での血肉を巡る彼の闘いのなかにこそ、彼が見ようとしたもの、あるいは彼が描こうとした「力」が垣間見られるのである。
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藤田嗣治の三冊の随筆集からの抜粋と未発表・未完成の文章二本を収録してあります。藤田嗣治の人となりを感じ取るには好適の一冊だと思います。有名画家となった人間の魅力と強さ弱さ、そしていやらしさのようなものも含めて、人間的魅力を持った人だと思いました。それは、反面では近代日本の社会を写...
藤田嗣治の三冊の随筆集からの抜粋と未発表・未完成の文章二本を収録してあります。藤田嗣治の人となりを感じ取るには好適の一冊だと思います。有名画家となった人間の魅力と強さ弱さ、そしていやらしさのようなものも含めて、人間的魅力を持った人だと思いました。それは、反面では近代日本の社会を写す鏡としても機能しています。 なお、この本の編集で不満なのは、各文章の初発表年月が明記されていないということです。
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