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五十歳からの生き方
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五十歳からの生き方

中野孝次(著者)

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五十歳からの生き方

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 海竜社/海竜社
発売年月日 2004/05/15
JAN 9784759308181

五十歳からの生き方

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2017/06/16

清貧の思想、道元、良寛、兼好… んー中野孝次いいよね ますます興味深くなってきた ---------------- P41 いずれは去らねばあんらぬ所を 少しばかり早く去ったところで それが何でしょう。 配慮しなければならぬのは 長く生きることではなく 充実して生きることです。 ...

清貧の思想、道元、良寛、兼好… んー中野孝次いいよね ますます興味深くなってきた ---------------- P41 いずれは去らねばあんらぬ所を 少しばかり早く去ったところで それが何でしょう。 配慮しなければならぬのは 長く生きることではなく 充実して生きることです。 なぜといって 長生きは運命次第ですが 充実した生は自分の心がけ 次第だからです。 充実した人生は十分に長い。 しかしその充実は 心が良き資質を発達させ、 支配力を自分の全体に十分に 及ぼしたときのみ得られるものです。 怠惰に過ごしただけなら 八十年生きたところで 何になりますか? そういうのは生きたのでなく 人生に滞在していたにすぎません。 遅く死んだのではなく 長く死んでいたのです。 ----------------- ↑2千年前ローマにいいたセネカの 文章から。 「支配力を自分の全体」とか 「人生に滞在していたにすぎない」とか 「長く死んでいた」とか 視点がすごい。 その後の P42 芝居と同じように人生でも 問題は、それがいかに良く 演じられたかであって いかに長く演じられたかではない というのも鋭い。 例えも素晴らし。 ------------------ 僕が意外に心に残ったのは 中野孝次が 「好んで読んでいる」「こんな文章を見つけた」 というところ。 自分の好きな著者、文章を発掘するって 意外と出来ていないかも知れない。 こういうの良いなあ。 そして中野孝次に そういう著者、作品、文章を 教えられる。 読書名利に尽きるよ、ほんと ------------------ P134 「ただひとりあるのみこそよけれ」 (徒然草第七十五段) P124 「吾生既に蹉跎(さだ)たり。 諸縁を放下すべき時なり」 (第百十二段) (自分の人生はすでに結着がついた。 もうすべての義理を欠いて自由になるべき時だ) P135 「未だまことの道を知らずとも 縁を離れて身を閑かにし 事にあづからずして心を安くせんこそ しばらく楽しぶとも言ひつべけれ」 (第七十五段) (まだ真実の道とは何かを知らなくとも ともかく世俗のつながりを絶って 身を静かにし 周囲に雑事にかかわらないで 心を安らかに保っているならば かりそめながら人生を楽しんで いると言えるだろう) ----------------- P182 「人間対象の孔子、宇宙に遊ぶ老子」 「孔子よりも老子のほうが はるかに思想のスケールが大きい」 「老子は雲が飛んでいった 水が流れたという大きな世界」 「孔子の対象はあくまで人間」 「人間が自分たちの社会の中で どのように生きていくべきかを説いている」 ↑このところずっと思っていたものが これによって氷解した。嬉しい。 そう、禅的なものに心惹かれるのは 孔子的な「人間界」を超えているからなんだ ということに気付かされた。 何ものにも代えがたい貴重な気づきだ。感謝 --------------------- だからいまならわかる 小池龍之介の言っていた 良きものも悪きものも 過去未来は忘れた方が良い理由。 良寛のように 「いまここ」にあることを 心からありがたく、うれしく、楽しい と思うには 過去も未来も忘れなければいけないし、 更に言うなら 忘れるのは自然なことなのだ ああ合点がいった

Posted by ブクログ

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