商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2002/06/15 |
JAN | 9784062734530 |
- 書籍
- 文庫
運命の塔(上)
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運命の塔(上)
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上下巻読み通しての感想。 登場する人物達がみんな複雑に絡み合っている。 相関図にすればひと言で済んでしまうような関係だけれど、そこに至るまでは互いの関係がはっきりとしないまま物語は進んでいく。 主人公である平岡道義は3歳で両親を放火殺人で殺されていた。 父か母か、どちらかの手によ...
上下巻読み通しての感想。 登場する人物達がみんな複雑に絡み合っている。 相関図にすればひと言で済んでしまうような関係だけれど、そこに至るまでは互いの関係がはっきりとしないまま物語は進んでいく。 主人公である平岡道義は3歳で両親を放火殺人で殺されていた。 父か母か、どちらかの手によって炎の中から外へ放り出された彼は、大変なやけどを負ったものの命は助かる。 燃えさかる炎への恐怖、成人してからもときにパニックに襲われてしまう心に刻まれた大きな傷跡。 幼い道義が経験した過酷な過去である。 やがて道義は警察官となり、その後代議士・大河原の私設秘書を経て、現在は調査事務所を開いていた。 秘書を辞しても大河原との縁は切れることはなく、大河原の孫が誘拐された事件をきっかけに、自分自身を襲った過去の放火事件を調べ始める。 自分を守るために嘘をつき続けた人たち。 過去に犯した犯罪も、結局のところ自己保身のための身勝手な犯行でしかない。 否応なく巻き込まれてしまった道義こそ、彼らによって人生をそのものを狂わされてしまったと言ってもいいと思う。 だからこそ、亜矢との出会いの意味は大きい。 人としてもう一度人生を歩んでいくことが出来ればいいなあと思う。 かなりの長編だったけれど、その長さが特に苦にはならなかった。 構成も展開も壮大になりすぎた感じがしないでもないけれど、「運命」というものを感じた物語だった。
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