寺山修司メルヘン全集(1) 赤糸で縫いとじられた物語

寺山修司(著者)

• 内容紹介: 内容:イエスタディ.壜の中の鳥.消しゴム.踊りたいけど踊れない.数字のレミ.まぼろしのミレナ.1センチ・ジャ-ニ-.思い出の注射します.かくれんぼの塔.海のリボン.影の国のアリス.書物の国のアリス
• 販売会社／発売会社: マガジンハウス
• 発売年月日: 1994/04/21
• JAN: 9784838705351

商品レビュー

2017/09/18

学生時代に傾倒していた寺山修司。
久しぶりに読んだんですけど、やっぱり素敵だった……。

1976年～1978年に「ペーパームーン」に掲載された10編と、1976年に「詩とメルヘン」に掲載された2編。
悲しい消しゴム、少女アリス、嘘とことば、捏造された思い出等々、それぞれの物語を自由に行き来するイメージたち。あっ、これが「赤い糸で縫いとじ」るってことなんでしょうか。

寺山修司の戯曲でもエッセイでも、唐突に「さああなたはどう思いますか？」と問い掛けられてギョッとする、ということが度々あるんですけど、この、巻き込まれてる感が堪らないんですよね。
紙の書物を読んでいるとは思えないような臨場感は、一度経験すると癖になります。10年経っても20年経っても色褪せない思い出。

2015/09/21

知識を得ることによって忘れていた「想像力」を取り戻せるお話。

ただ、悲劇を喜劇と思えるのは、大人になったからこそかもしれない。

お話は西洋的な背景なのに、日本語の言葉遊びを交えていたり。
昔読んでいた世界の童話をムリヤリ翻訳したお話より、日本人である私はずっと読みやすい。

そういえば昔、そんな風に感じていたことがあったな…そういう目線でも良いんだ…と、童心に返ることができる一冊です。

2013/09/13

赤糸で縫いとじられた物語。
宇野さんの絵と、ぴったり。
猫のけむり、アリス、影を売る店、駒鳥のことば、かくれんぼ、消しゴム。
あちこちに出てくるモチーフ。