商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 1990/05/10 |
JAN | 9784309402727 |
- 書籍
- 文庫
薔薇への供物
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薔薇への供物
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商品レビュー
4.4
9件のお客様レビュー
薔薇をテーマにした中…
薔薇をテーマにした中井英夫の幻想小説集。名作とらんぷ談の1話目「火星植物園」が絶品。精神病院の院長が語る恐ろしくも不思議な話。その結末はサキの名作を思わせる仕掛けだが、独特の狂気の世界は心地よい。どのジャンルにも嵌らない人外の住人になりたい方は他の短編集もおススメします。
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エッセイ集。薔薇を愛…
エッセイ集。薔薇を愛した中井英夫の心の内がわかりました。
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怪奇幻想系アンソロで幾度か短編に目を通したことはございましたが、なんかもう絶対に好みな雰囲気だけは感じ取っておりました。 満を持して、薔薇にまつわる短編集を拝読しましたが、美意識に耽溺するとは…凄まじい。 まず文体があっさりしてるのに密度が凄い。何なんだろうこれは…凄いとしか言い...
怪奇幻想系アンソロで幾度か短編に目を通したことはございましたが、なんかもう絶対に好みな雰囲気だけは感じ取っておりました。 満を持して、薔薇にまつわる短編集を拝読しましたが、美意識に耽溺するとは…凄まじい。 まず文体があっさりしてるのに密度が凄い。何なんだろうこれは…凄いとしか言い様がない…。これが…中井英夫節…。唯一無二の幻想耽美な世界観。妖美とも奇異ともとれる”美”と”人外”の世界…。 「火星植物園」幻想博物館、流薔園、薔薇の根への偏愛…。もうこれだけでお腹いっぱいでしょ…最高すぎる。 「薔薇の夜を旅するとき」”白人女”と”車椅子”の美のための幻視行。人外の語る思い出はかくも美しく、恐ろしく、心惹かれてしまう…。 「薔薇の獄」耽美さとは、花の美しさとは、鳥の匂いのする少年とは…。全てが完成されすぎてて読む劇薬すぎる。皆川博子作品が大好きな自分としてド性癖過ぎて泣いた。 「薔薇の縛め」支配と被支配…薔薇の贄となる美貌の青年と彼を躾るよう賜った僕牧童頭の男…。大人のための西洋のおとぎばなしって感じのエロスとやや同性愛な雰囲気がヤバヤバのヤバすぎてファンタジークソオタクは全員読むべき。 「被衣」信心深い奥様を、奔放に、そしてみだらに堕落させた薔薇の正体とは…。 「呼び名」耽美さとリアルのスレスレを泳ぐ者の悲劇。生活感の強さに相まってのショッキングさでは収録作随一。 「薔人」美から醜への墜落。綺麗も汚いも、一瞬の幻だと私達は目まぐるしく意識せざるを得ない。 「薔薇の戒め」地獄に咲いても薔薇は薔薇。みすぼらしくても、枯れていても、薔薇は薔薇。 「薔薇の罠」それは本当に薔薇だったのか。住民の恐れる真実とは…。一番不思議で、怖いのはこれかも。 「重い薔薇」薔薇と共に埋めたものは、果たして。 「薔薇への遺言」美しい青年詩人のような坊ちゃんと、彼に心酔する年上の親友と、坊ちゃんの家の老園丁の三角関係とかオタクなら全員好きでしょ…。 「薔薇の自叙伝」自作解説との副題ではありますが、これまたこの世のものとは思えない事物の羅列すぎて…。どこまでがフィクションで、どこからが現実なのか…???中井英夫…こ、これが中井英夫…。目を開けて幻を視る者の言葉…。
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