商品詳細
内容紹介 | 内容:墓石を打つ女.菜摘ます児.礼に来た幽霊.冬の蝉.ゆずり葉の井戸.嫦娥.仇討ち心中.仲蔵とその母 |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 1988/09/10 |
JAN | 9784167224097 |
- 書籍
- 文庫
冬の蝉
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冬の蝉
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歴史小説にも、時代の変遷、社会のさざめきが反映する気が有る。若い頃、手元に何時もあった杉本さんの作、再読。もっぱっ歴史に題材を求め、円地さんほどではないが端正な文体が心地よい時間を齎せる。 さだまさしの歌と同名の当作、江戸の世相をミクロの世界でとらえた短編が8編。 風が吹けば飛...
歴史小説にも、時代の変遷、社会のさざめきが反映する気が有る。若い頃、手元に何時もあった杉本さんの作、再読。もっぱっ歴史に題材を求め、円地さんほどではないが端正な文体が心地よい時間を齎せる。 さだまさしの歌と同名の当作、江戸の世相をミクロの世界でとらえた短編が8編。 風が吹けば飛んでいきそうな小さな茶店に・・突如「便所を借りに来た将軍」・・恐れ多くもかしこくも~運命が一転して。 明日の暮らしもままならぬ旗本・・降ってわいた縁談話・・繋がる己の昇進・・これも運命の悪戯 江戸の町、時代の空気、世知がない日々の生活の温度感が巧み
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新興作家による時代物には、江戸ならぬ、「ニュータウン・エドヶ丘」という気分が漂いますが、秋の夜長にじっくりと江戸に行きたいならば、古参作家の手による一冊が良し。 「歴史小説となると、あまりにめちゃくちゃなことをやるのは非良心的。骨格を確かな史料によってきちっと組み立てておき、どう...
新興作家による時代物には、江戸ならぬ、「ニュータウン・エドヶ丘」という気分が漂いますが、秋の夜長にじっくりと江戸に行きたいならば、古参作家の手による一冊が良し。 「歴史小説となると、あまりにめちゃくちゃなことをやるのは非良心的。骨格を確かな史料によってきちっと組み立てておき、どうしても解けない空白部分のみを、なるたけ質のよい傍系史料で埋めてゆくべき」…という作者の創作姿勢がうかがえる8編の短編集。 うち2編が「江戸の水」にまつわる話。丹念に調べ上げられているからこそ、興味深い「江戸の水」の上に、人もプロットもきっちりと輪郭を成しています。
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