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聖シュテファン寺院の鐘の音は
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 徳間書店/ |
発売年月日 | 1988/05/31 |
JAN | 9784191236691 |
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聖シュテファン寺院の鐘の音は
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荒巻義雄といえば、1990年代の「紺碧の艦隊」シリーズに代表される架空戦記作家として知る人も多いのではないかと思う。往年のファンならば、「ビッグ・ウォーズ」シリーズで神人戦争を描いたSF作家、もしくは「空白」シリーズや「黄金」シリーズで半村良とともに伝奇小説を牽引した作家として...
荒巻義雄といえば、1990年代の「紺碧の艦隊」シリーズに代表される架空戦記作家として知る人も多いのではないかと思う。往年のファンならば、「ビッグ・ウォーズ」シリーズで神人戦争を描いたSF作家、もしくは「空白」シリーズや「黄金」シリーズで半村良とともに伝奇小説を牽引した作家として記憶しているかもしれない。 だが私にとっての荒巻義雄は、初期作品群における「幻想SF」作家としての印象が最も強い。 本作は、氏の処女長編「白き日旅立てば不死」の14年ぶり続編として1988年に発刊されたもので、作中においても同年数が経過している。 なんでいまさらこれを読もうと思ったのかといえば、つい最近になって、本作から更に29年ぶりとなる完結編が上梓されていたことを知ったからだ。 「白樹直哉」シリーズと銘打たれているが、シリーズと呼ぶのも憚られるくらいの刊行スパンだ。私としては、むしろライフワークと言って良いのではないかと思っている。 建築士の資格を持ち絵画への造詣も深い著者自身が主人公に色濃く投影されており、第三部たる完結編は主人公が語る死後の物語であり、当初は著者の死後に刊行することを計画していたというのだから。 本作で、久しぶりに頭をフル回転させて本を読んだ気がしている。 この数年、読書のための時間と気力が確保できず、ラノベやなろう小説などシンプルな物語を、頭を休めるため・気分転換に読むことがほとんどだった。 本作も、言い方を変えれば「異世界転移」ものと呼べなくもない。(さすがに無理かな?) 表面的に見れば精神病患者の妄想を羅列したものとすら見えてしまう。 そのじつ、ヌーヴォー・ロマンを思わせる寓意をちりばめた晦渋な作品であり、与えられたテクストから物語や主題を構築することを読者自身に求める作品なのだろう。 本を読むにも自身の知力が不足していると物語についていけなくなるゾ、と反省させられた。 本作を含む幻想SF作品が「定本 荒巻義雄メタSF全集」として復刊されたことは、個人的に嬉しかった。ほとんどもう持ってるから購入しないとは思うのだけれど、高山宏・巽孝之らの解説は読んでみたい気持ちもある。近所の図書館に入れてもらえないかな。
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学生時代に衝動買いしたが、 作者だけが了解している、 読者に明示されない物語内の裏の事情というか、 ある種のお約束が存在するらしいことを薄々察しつつ、 今イチよくわからずに読了し、 釈然としないまま手放してしまった。 後から知って愕然としたのだが、 実は著者の『白き日旅立てば不死...
学生時代に衝動買いしたが、 作者だけが了解している、 読者に明示されない物語内の裏の事情というか、 ある種のお約束が存在するらしいことを薄々察しつつ、 今イチよくわからずに読了し、 釈然としないまま手放してしまった。 後から知って愕然としたのだが、 実は著者の『白き日旅立てば不死』の 続編に当たる作品だったという……_| ̄|○ ストーリーは、 厭世観に囚われた建築家がウィーンをさまよううち、 異世界に紛れ込み、 永遠の恋人である運命の女性と再会して熱烈に愛し合う、 というもの。 前日談と併せて読み直そうかと思ったが絶版で、 結構なお値段になっている模様(泣)
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