眠れぬ夜に読む本

遠藤周作【著】

• 販売会社／発売会社: 光文社/
• 発売年月日: 1987/08/31
• JAN: 9784334970512

商品レビュー

2019/03/21

先生のお話を、書斎で聴かせて頂いているような、何とも心地の良い本でありました。

眠る前に一編ずつ読み進めていきましたが、眠れるような効果はなく、逆に次々と読みたくなる気持ちを抑えなければいけない時もありました。

時間のあるときに一気読み、というのにも向いているのでは。

2011/12/11

すごく古いエッセイなのに、面白かった。さすが、遠藤先生。
自分の中のもう一人の自分。誰にも知られたくないし、表に出すこともない自分。そんな自分がいて当然と齢を重ねた方がさらりと書かれると、軽やかなのに重みがあり、何だか赦されたようだった。
眠れない夜が面白くて、ますます眠れなくなる１冊。

2009/07/20

久しぶりの遠藤周作。
眠れぬ夜に読もうと思ったけれど、
眠れやしない。

おもしろいのです。
クリスチャンである彼が輪廻転生に興味を持つなど、興味深いこともある。ユングがすきなんですね。
人は受け止めて、吸収してこそ
相手に対して反論する権利を持つと思うので、
クリスチャンでこの考えを受け入れられない人も
読んでみると考えさせられるとおもいます。
それから、
俳優養成の条件設定の仕方や若者への情の深さに思い至り、一度でいいから出会って見たかったと思わされます。
お勧め映画はこれだ。是非観に行きたまえ。
なんていわれてしまうと、ビデオ屋に走りたくなってしまうし。

そう、秋の夜長に思わず笑い出したり、
自分のまだ知らない内なる自分を見つめようとしてみたり、
著者の人間としての奥行きに感動したり、
地図を広げたくなったり、
とにかく忙しくてこの本を読んだら眠れない。
眠りたくない夜にご一読をお勧めいたします