続・漱石先生ぞな、もし(続) 文春文庫

半藤一利(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋/
• 発売年月日: 1996/12/10
• JAN: 9784167483050

商品レビュー

2010/05/28

漱石の「坊ちゃん」が…

[文庫ＯＦＦ]

漱石の「坊ちゃん」が東大批判の書だったとか講演がとてもうまかったとか、意外なエピソードが満載です。

2022/09/08

【自由研究】『こころ』(3)
「先生」の自殺は、漱石の徴兵忌避からくる罪悪感が遠因だったのか！？
結論から言いますとどうやら違うようでした…。

本書 (P105-109)で半藤さんが言われるには、日清戦争以前、徴兵忌避は「通常よく行われていた」らしく、徴兵のがれの指南本も（！）でるくらいだったと述べています。
我々が思い浮かべる、非国民とかいう時代ではまだなかったみたいですね。

ILOVEYOUを「月がきれいですね」と訳した時代、100年前の世相を想像するのはなかなか難しいものです。

＊＊＊
と、ここで私は人生で初めて図書館の「レファレンス」というサービスを利用してみることにしました。（メールでですが・・）
結果、控えめに言って神！・・というくらい非常に助かりました。これはもう・・反則かもしれません…。
その中で気になった文章が一つ。
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『漱石全集 第11巻』(P374-375） 「解説　吉田精一」の頁
＞「明治の精神に殉死」しようと考えた人たちもいないことはなかったであろう。彼(漱石)自身は自殺しないまでも，心の体験として，長い時期にわたっての「罪」の意識を消却するためという理由をつけて，自分に代って「先生」に自殺する機会を与えたのである。」
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出ました明治の精神。そして新たな謎、長い時期にわたっての「罪」とは！？

そうして調べていくうちに、私はここで意外な人物に出会うことになりました。
天才歌人、石川啄木です。

果たして明治の精神とは何なのか？
漱石の罪とはどんなものか？啄木と漱石の関係はどうだったのか？
そもそもこの研究はまとまるのか？？笑

そのお話はまた次回に…。

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再読記録に余談アリマス→

2014/07/30

正編に引き続き、夏目漱石にまつわる四方山話を集めています。

小宮豊隆ら弟子たちから見た漱石の姿を紹介した文章や、岩波書店の全集の装丁に使われている文字が、中国の「石鼓文」というものだというトリヴィア的な内容、鴎外との対照を試みた深みのあるエッセイなど、さまざまな話題が、独特の語り口で語られています。