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キリスト教2000年の謎 講談社+α新書
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キリスト教2000年の謎 講談社+α新書

小坂井澄(著者)

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キリスト教2000年の謎 講談社+α新書

748

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社/
発売年月日 2000/03/01
JAN 9784062720014

キリスト教2000年の謎

¥748

商品レビュー

3.5

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2020/04/13

 キリスト教の中で未だに解明されていない、あるいは意見の分かれる10のトピックについて、古今東西の学者や宗教家の見解を交えて説明する本。ところどころ著者自身の見解が混ざる。  新約聖書を読んだ後だったので、家にあったこういう本を読んでみた。聖書のストーリーが整理されている部分は面...

 キリスト教の中で未だに解明されていない、あるいは意見の分かれる10のトピックについて、古今東西の学者や宗教家の見解を交えて説明する本。ところどころ著者自身の見解が混ざる。  新約聖書を読んだ後だったので、家にあったこういう本を読んでみた。聖書のストーリーが整理されている部分は面白いと思った。特に「最後の晩餐からゴルゴダへのイエスの道」(p.51)という、文字で読むだけでなくて図示するとこういう感じになるのか、というのが興味深い。あとキリスト教の「神秘性」の話、というのも興味深い。「元来、ヘブライの思想は合理性が強く、ペルシャやギリシャなどの影響がおよぶまでは、神秘的な要素は乏しかった」(p.68)らしいが、「アンダーグラウンド的な時代風潮ともいうべき密儀宗教の直接間接の影響を、成立過程のキリスト教は当然ながら多かれ少なかれ受けた」(p.69)として、例えば「パンとぶどう酒をキリストの体と血として共に飲食するごく内密の礼拝儀式」(同)には「密儀宗教の痕跡ないし素地が指摘されている」(同)とのことだ。でもこれによれば、そういう要素が少なくともキリスト教の成立のメインではないのね、ということが分かった。どこかでもファリサイ派とサドカイ派の違いは読んだ気はするが、改めてその違いを知れた。「イエスの逮捕と処刑に主導的な役割を果たした」「体制維持の保守派」「特権的な階級」(p.79)だったのはサドカイ派、イエスによって「しばしば激しく彼らの偽善や形式主義を攻撃」された「改革派」(同)がファリサイ派、ということらしい。  あとユダヤ人への「高利貸し」というイメージは、「同胞に利子をつけて金を貸してはならない」(p.109)が、例外として「外国人には利子をつけて貸してもよい」という定めが「申命記」にあるらしい(同)。ということで、同胞には優しいけど異教徒には厳しい、というのは聖書の中にも根拠があるらしい。  それから「福音書はじめ新約聖書には、こうした予言のキリスト教化、あるいは予言に合わせた事実の改変がいくつも見られる。」(p.131)というのは、福音書の中のイエスの発言や地の文自体に「これは~が実現するためである」みたいなことが書いてあるから、もはや自明な気がするのだけど。でもイエスが生まれた地すら「ガリラヤではなく、ユダヤのベツレヘムで生まれた」となっているのは「ミカ書」の予言成就のため(同)だそうなので、そういう部分もイエスやキリスト教の歴史を理解するのを難しくしているのかもしれない。  あとはイエスとマリアの関係、というのも難しい。確かにキリスト自体というより「聖母マリアに対する崇敬とその理論づけは、中世からルネサンス、近代から現代への華麗にして巧緻な展開をとげた」(p.142)ということで、確かにキリスト教の中にはマリア様を拝む、というイメージもあるので、おれみたいな外部から見ると難しい。  そんな中でも「公会議」で話し合った内容で、「神は唯一であるが『父』と『子』と『聖霊』の三つのペルソナとして独立し、その『子』が人間となったのがキリストであり、この『三位』が『一体』の神である」(p.156)という考え方は分かりやすいと思う。  それから第二次世界大戦中のキリスト教、という部分で「ゲルマン民族の卓越性を狂信」している点で、ナチズムはキリスト教の敵ではあるけれども(p.166)、一方では「反共の点で利害が一致し、「ドイツに併合されたオーストリアの枢機卿らのように、公然たるヒトラー支持が表明された」(p.167)とか、「断固たる反共の闘将」であるピオ12世という法王の話とか、知らなかった。  最後に、ヨハネの黙示録を読んだ時にも発見したけど、「ハルマゲドン」というのはもともと「その戦争が行われる場所の名」(p.172)というのも、改めて確認した。  キリスト教になじみがなければ、基本が解説してくれているようで実はそうでもないので、ちょっと話が難しい。あと学者の意見も交えている一方で、「クムランは過激思想の温床?」(p.81)とか「パウロはローマのスパイだった?」(p.119)とか、ちょっと週刊誌っぽいネタも他の解説と同じレベルで並んでいるので、スタンダードな解説とは少し違うのかもしれない。(20/04/12)  

Posted by ブクログ

2006/07/09

キリスト教マニアック追求本。 高校のころシスターが教えてくれた宗教の時間の話を思い出しながら読みました。

Posted by ブクログ

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