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マルチメディアの巨人 ヴァネヴァー・ブッシュ 原爆・コンピュータ・UFO
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マルチメディアの巨人 ヴァネヴァー・ブッシュ 原爆・コンピュータ・UFO

歌田明弘(著者)

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マルチメディアの巨人 ヴァネヴァー・ブッシュ 原爆・コンピュータ・UFO

1,922

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ジャストシステム/
発売年月日 1996/06/22
JAN 9784883094240

マルチメディアの巨人

¥1,922

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2005/05/06

なんて欲張りな書名なんだ。 ジャストシステム発行の「マルチメディアの巨人」というタイトルから、コンピューター関連書籍と思われる向きもあるかもしれないが、それは違う。 本書は主に、第二次世界大戦で日本に投下された原爆に関する問題を扱っている。 扱う上で、原爆開発からマンハッ...

なんて欲張りな書名なんだ。 ジャストシステム発行の「マルチメディアの巨人」というタイトルから、コンピューター関連書籍と思われる向きもあるかもしれないが、それは違う。 本書は主に、第二次世界大戦で日本に投下された原爆に関する問題を扱っている。 扱う上で、原爆開発からマンハッタン計画にいたる中心人物であるV・ブッシュにスポットを当てた評伝なのである。 V・ブッシュの名前にピンと来た方は、90年代のUFO書籍やUFO番組(矢追純一からプレステージあたりまで)に接していた過去があるに違いない。 UFO研究の世界では、V・ブッシュはMJ-12なるアメリカの対宇宙人対策秘密作戦組織の一員として知られている(男って、こんなこと真面目に書くのが大好きなんですよ。可愛いでしょ)。 その領域に関しては、矢追純一著「MJ-12の秘密」にある程度記述されているので、副読本としてあわせてチェックすることをオススメする。 ただ、歌田の本書はUFO本としての価値は全く無い。ブッシュはあくまで原爆研究に携わった科学者なのである。 我々日本人が原爆を考える上での疑問は、 ・なんで作っちゃったのか ・なんで使っちゃったのか ・使わなかったらどうだったのか の三点が基本じゃないかと思う。 それらに関しては、一応ブッシュと、彼に関わりのある人間や組織の目を通してのポイントが記されてはいる。 当時の学者が、米ソの競争の狭間に巻き込まれることで、強烈な焦燥感を感じ始めることや、莫大な資金に魅力を感じた官僚の存在。また国家レベルの原爆研究を認めるルーズベルト自体が、原爆の実態をよく理解していなかったことや、原爆が完成寸前にルーズベルトは急死し、トルーマンに大統領職が次がれるものの、トルーマン自身は、原爆自体の存在すらを、それまで知らされていなかったり、使うとどのような効果が得られるかも全く理解しておらず、その開発や判断の権限を、自分の部下に委ねてしまうといったいきさつが、本書で説かれていくことはいく。 しかも、戦争終結のための回避できない手段であったという建前は大嘘で、実際には落としてみなくちゃ解らない爆弾の実験データ収集が第一の目的であり、投下に関しては、当時のアメリカ国民の殆どが賛成していたという事実(多額の税金が投じられていたことを知らされていたのだ)、すなわち、原爆投下が、全世界に向けてのデモンストレーションだったという事実は、UFO本だと思って本書を手にした子供たちには、とても新鮮なのではないだろうか。 なにしろ、アメリカは、原爆の開発に当時のお金で20億ドル以上もの費用を投じてしまっているのだ。 そもそも、原子爆弾の開発の中心人物で、誰よりもその結果を頭に描くことの出来た人間でありながら、結果的に研究開発を止めることができなかった点において、ブッシュという人物は広島長崎の大虐殺の引き金を作ってしまったわけで、もはやマルチメディアとかどうでも宜しい。やはり書名は変だ。 ていうか、子供の頃に憧れた、MJ-12のメンバーの一人が、原爆の利用に加担してたなんて…ショック…。実は、MJ-12文書の方こそ、原爆開発計画の精巧なパロディである可能性が高いわけだ。 ところがこの本の最大の弱点は、そういう部分に殆ど言及しておらず、読んでいてひたすら退屈だという点にある。全くハラハラしないし(したいのに)、途中で眠くなったりして(寝ちゃったよ)。困ったことに、読み物としての面白さは矢追の「MJ-12の謎」の方が、数段面白い!(けどくだらない) やはり原爆開発を通して、アメリカの近代史を生きた一人の人間を描くのに、250ページは少なすぎるのではないだろうか。 矢追の「MJ-12の秘密」だって、ロズウェルのUFO墜落事件を扱うだけで250ページとかあるんだもん。両方混ぜて500ページの本にするっていうのはどうだろうか? 眠くてくだらないという。

Posted by ブクログ

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