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アルコール依存症に関する12章 自立へステップ・バイ・ステップ 有斐閣新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 有斐閣/ |
発売年月日 | 1986/11/30 |
JAN | 9784641090712 |
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アルコール依存症に関する12章
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アルコール依存症ということを考える きっかけを作ってくれた。 エチルアルコールは、胃で、約25%が吸収される。 残りの75%は、腸の上部で、吸収される。 そのため、胃の中に食べ物があると、 アルコール吸収率は低下する。 アルコール中毒 飲酒の結果としておこる 好ましからざる影...
アルコール依存症ということを考える きっかけを作ってくれた。 エチルアルコールは、胃で、約25%が吸収される。 残りの75%は、腸の上部で、吸収される。 そのため、胃の中に食べ物があると、 アルコール吸収率は低下する。 アルコール中毒 飲酒の結果としておこる 好ましからざる影響。 飲酒を長期間大量に続けることによって 肝障害や高血圧などを引き起こすことを 慢性アルコール中毒という。 アルコール依存とは、酒を飲むクセのことをいう。 飲酒習慣は、必ずしも病気とは限らない。 病的なアルコール依存をアルコール依存症という。 寝汗をかいたり、手がふるえたり、動悸がしたり、 眠れなくなったりして、いろいろな不都合が生じる。 「アルコール離脱(退薬)症候群」といい、 「身体依存」が形成されたという。 身体依存が形成されると、初めてアルコール依存症の診断がつけられる。 治療の3本柱 (1)抗酒剤の使用;シアマナイド液、ノックビン (2)通院 (3)自助団体への参加 「回復はあっても、治療はない。」 身体が覚えていて、何年間酒をやめていても、 一滴でも身体に酒が入るとふたたび連続飲酒発作が生じる。 自分と他人との境があいまいになって、 見知らぬ人にもすぐに意気投合したりする。 これらの「自己拡大」「万能感」「自己中心性」といわれる。 「酔い」は、心理的には子供返りをした状態といえる。 自分を裏切り傷つける外界の現実や、自分自身の現実を、 意識から除外して見ないようにする。 このような心の動きを「否認」といい、 アルコール依存症の心理を理解するときにとても大事な鍵となる。 「人にもたれかかったりする傾向」は、母子関係が基本になっている。 母子関係の中で体験していくはずの「依存と自立」の課題を うまく卒業できないで、未解決なまま大人になってしまう。 自立=依存葛藤というのは、 程度の差はあってもすべての人間が持っている。 「見捨てられ感情」 たとえば、初めて保育園につれていかれた子供は、 門の前で母親が背中を向けて去っていく姿を見て、 パニックになり、泣き叫ぶ。その時の子供の心の中は、 「お母さんはもうぼくを迎えにきてくれないのではないか」 という不安とおそれでいっぱいになる。 基本的な心の傷のため。でも、その傷がむき出しのままでは、 大人としての生活はおくれない。 その傷口がむき出しになると、 「見捨てられ感情」がわき上がって、 パニックになる。 こうした見捨てられ体験には、さまざまなことがある。 実際の家族との別離や死別ということもあり、 自分がこの人についていけばよいと信じていた人、 たとえば会社の上司が転勤になってしまったとか、 さまざまな状況の変化がある。 また、職を失ったりすることによっても、 自分が力をなくして世の中から 見捨てられていくような不安をもつこともある。 このような精神的なパニックは、 自己破壊な飲酒へとつながる。 素面で感情をコントロールできないときに、 酔うことで否認しよう。 つまりごまかそうという感覚が強まり、 「酔いたい」「のみたい」という飲酒渇望が高まる。 これから回復するには、「あるがまま」の自分を認め、 許すという「自己肯定の感じ」が生まれてくる必要がある。 これが出現してくると、自分の生活に自信が生まれ、 自信は余裕と落ち着きを生み、 周囲の現実を受け入れられるようになってくる。
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