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サイボーグ009(愛蔵版)(12) Shotaro world
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サイボーグ009(愛蔵版)(12) Shotaro world

石ノ森章太郎(著者)

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サイボーグ009(愛蔵版)(12) Shotaro world

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 メディアファクトリー
発売年月日 1999/07/28
JAN 9784889919011

サイボーグ009(愛蔵版)(12)

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2024/07/15
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※このレビューにはネタバレを含みます

「神々との闘い編」収録。  まともな筋書きが存在するのは前半だけで、後半になると観念的なイメージがひたすら脈絡なく羅列される。  石ノ森は「天使編」で、神の正体を「高度な知能を持つ地球外生命体であり人類の創造者」と定義し、それらが人類に突き付けてくる理不尽な「審判(失敗作としての処分)」に対し、人類の代表者であるサイボーグ戦士たちが戦う理由(たとえ勝てないとしても、人類は自分の意志で生きたいのだと抵抗を表明するため)も語らせていた。「天使編」はジョーによる意思表明の後、人類抹消のために神々が動き始めたところで中断している。これは肥大化した構想がまとめきれなかったから仕切り直しを強いられたと考える向きが大半だが、個人的には違うのではないかと思っている。  石ノ森は、「神の正体」を自分なりに定義し、「勝てない相手に立ち向かう戦士たちの抵抗の意思表明の言葉」を描いた時点で、もうそれ以上描きたいことがなかったのではないだろうか。そこから始まる戦いの行方そのものは興味が無かったのではないか。  なぜなら、戦いに勝とうが負けようが彼らの戦いが最終的に何をもたらすのかを書いたからである。そこで主題は閉じてしまい、後に残る戦闘の就中そのものは最早ただの残務でしかなかった。  石ノ森は長く取り組むはずだった主題があっけなく収束したことが受け入れられなかったのではないか。だから、この「神々との闘い編」では、前作ではっきり定義できていた「神々」の正体の明言や視覚化を拒否し、もっと得体の知れない途方も無いものであるはずだとして、回答を拒絶しながら問いかけだけを繰り返している。この物語の掴みどころの無さはそこに由来していると思う。  自分でも完全には理解できていないイメージを並べ立てることで、石ノ森は閉じてしまった主題を生き返らせようとしたのだろう。しかし、物語はどこにも進まないまま中断することになった。中断はこの物語の難解さを読者が受け入れなかったからだと恨み言めいたことを言っている関係者の記事を見たことがあるが、このまま延々続けたところで何にもならなかっただろう。

Posted by ブクログ

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