ミトコンドリアの謎 講談社現代新書

河野重行(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社/
• 発売年月日: 1999/06/20
• JAN: 9784061494558

商品レビュー

2017/01/23

１９９９年刊。読了に時間を要した。やはり化学(生化学)は難しいというのが正直なところ。細胞内器官の一ミトコンドリアは、細胞核等と共生関係に至り真核細胞となったのは割に著名だろうが、本書は加えて、ミトコンドリアがＡＴＰ(エネルギー)を生み出す機構、その化学的過程、さらに、母性遺伝(＝細胞質遺伝？)であるミトコンドリアの遺伝子継承が形成・承継してきたメカニズムを利己的遺伝子論から解読するなど、かなり広範。なお、雌雄二体・有性生殖の優位性の理由の一が寄生細菌・ウィルスとの軍拡競争の結果だったのが興味を引く。著者は東京大学大学院新領域創成科学研究科教授。ＰＳ．雌の卵から承継したミトコンドリアは雄の精子を受け受精した後、雄の精子細胞に含まれるミトコンドリアを異物と認識し攻撃・消滅させる。結果、母性遺伝となる、というのはトリビア。

2015/07/15

興味深く読み進められる箇所と、小難しくて訳わからない箇所の差が大きいような気がする。

一度読んだだけではよくわからないこともたくさんあるけどミトコンドリア・イブの話や母方しか遺伝しないことなど、ちょっと小耳に挟んだだけの知識も確認できて良かった。

2011/07/20

他のミトコンドリア本よりカジュアルな印象。かの有名な映画『パラサイトイヴ』にも触れていたり。
内容は他のミトコンドリア本と特に差異ないように、一般人からは感じます。