藤原純友 人物叢書 新装版220

松原弘宣(著者), 日本歴史学会(編者)

• 販売会社／発売会社: 吉川弘文館
• 発売年月日: 1999/02/10
• JAN: 9784642052139

商品レビュー

2022/10/03

藤原純友は史料が少ない。権力者中心の歴史に埋もれた存在である。純友は藤原北家の一員として生まれたが、早くに父を亡くしたために出世の見込みが消えてしまう。純友は当初、伊予掾となり、海賊討伐を行う側であった。任期を終えても都に戻らず、海賊討伐を続けた。

ところが、純友の海賊討伐の手柄は朝廷の役人に横取りされ、勲功を黙殺されてしまい、朝廷に不満を抱くようになる。地元民の苦しい生活を聞き入れた藤原純友は、そのまま伊予国日振島を拠点に瀬戸内海の海賊の棟梁となった。純友は承平六年（九三六年）には千艘を組織する海賊の頭領となっていた。