さくらは花見のできない人のために咲く 人生の深い理を探る

轡田隆史(著者)

• 販売会社／発売会社: ベストセラーズ/
• 発売年月日: 1999/05/05
• JAN: 9784584183953

商品レビュー

2024/04/03

戦後50年　この時代は退屈を忘れ、満開をめざしていた。自分の利益だけを追求していた。失われたのは日作為的な空間、退屈だ。公園も挙げられるが、作為的な遊び道具などがあり所によっても音楽も流れている。まるで耳を休ませないように。刺激がないことで退屈させないように。退屈さは闇とも見れるがあか闇あ光を輝かせる。退屈は活発を活かすことにつながる。退屈してはいけないとい強迫観念が満ち溢れている。これは果たして・・・

P155
本の面白さ、活字の面白さとは、余白を精神の働きによって埋める行為の面白さである。

井伏鱒二　山椒魚はラスト20行が著者により削られたらしい。62年めにして。初耳。
いい書評は読むと何冊もの本を読んだような気になる。いい書評はいい文章がもとになっている。
ニューヨークタイムズや英国タイムズの書評は別刷りでそれ自体で売り物になっているとあった。コレは読んでみたい。

日本史年表・地図調べてみた　2023年4月に最新版が出ているらしい。見てみたい。
江戸時代自分の時間を生きた人物がいた。一倉徳子。この時代背景も考慮しながら関連本を読んでみたい。

2012/10/23

桜は、花見のできない人たちのために、一生懸命に咲くのだ。
花見のできない人に思いを馳せよう。
そんなこと考えもしないで生きていますが、タイトルそのものの中に、轡田さんの心優しさ、寛大さ、があります。世の中のこと、社会のこと、自分のこと・・・いろいろ考えさせられた内容でした。

2011/05/13

タイトルが秀逸だと思う。さくらを見てもただ「きれーい」「花見しよう！」で終わらないことが重要なんです、との思いを込めて。
著者の名前だけ見てもピンとこなかったんだけど、そういえば昔ニュースステーションに出演してらっしゃった。

思考の引き出しを沢山もっている人というのは、毎日「やわらかな準備」を欠かさない人である。
「やわらかな準備」とは、当たり前の事柄・「退屈」な時間の中にも、自分の目を持って世界を眼差し続けること。つまり、「自分の時間」を創造することである。
真剣にぼーっとすることも必要なのである、それができなければ自分の世界観はうまれないのである！とまぁ、マイペースな人間としては心地の良い文章ですが、「あ、あぁいうとき私、『他人の時間』に組み込まれとるな・・・」との痛感も活かしていきたい。
まずは平日の昼食風景から見直そう。私も「そばでいいや」とか言うしなよく。あれいけないね確かに・・・

考え事してると「暇そうだね」と言われて「いやその通りなので邪魔しないでください」と堂々とした退屈さを主張したくなる人、
「私、暇あるの嫌いなの！動いてなきゃ落ち着かない！」という人のあれは何アピールなんだろうと思ってしまう人、
「●●する方法」とか「絶対●●するな」とかいうハウツー本が馬鹿売れしてるのを見ると大丈夫か日本と思う人、
でもなんか自分のそういう思考って了見狭くていやんなっちゃうな・・・・
と自嘲→反省する人とかは、共感できるんじゃないでしょうか。
まぁ私なんですけどね。