漢書(5) 列伝2 ちくま学芸文庫

班固(著者), 小竹武夫(訳者)

• 内容紹介: 内容:列伝 2
• 販売会社／発売会社: 筑摩書房
• 発売年月日: 1998/02/10
• JAN: 9784480084057

商品レビュー

2024/11/30

19年ほど前の購入時に１度読んだきりだったため、この度再読した。

『漢書』とは班固（32年～92年）らによって著された、古代中国の王朝「漢」（前漢・紀元前202年～８年）の歴史書である。

この第５巻には「袁盎鼂錯伝第十九」「張馮汲鄭伝第二十」「賈鄒枚路伝第二十一」「竇田灌韓伝第二十二」「景十三王伝第二十三」「李広蘇建伝第二十四」「衛青霍去病伝第二十五」「董仲舒伝第二十六」「司馬相如伝第二十七上」「司馬相如伝第二十七下」「公孫弘卜史記式児寛伝第二十八」「張湯伝第二十九」「杜周伝第三十」「張騫李広利伝第三十一」「司馬遷伝第三十二」「武五子伝第三十三」「厳朱吾丘主父徐厳終王賈伝第三十四上」「厳朱吾丘主父徐厳終王賈伝第三十四下」の現代語訳を収録。

それぞれの章末には「訳注」が付されており専門用語などが解説されている。
また巻末には「前漢地図」を掲載。

本巻の言わば目玉は何だろうか？　「衛青霍去病伝第二十五」「張騫李広利伝第三十一」「司馬遷伝第三十二」などいくつかあるが、やはり「李広蘇建伝第二十四」ではないかと筆者は思う。特にこの伝の“李陵”のくだりは、読んでいてため息が出た。名将であるのにもかかわらず、この一族の“運の無さ”いったい何なのだろう。“運も実力のうち”などと言ってしまうのは、あまりにも酷だと思う。
読後、中島敦の『李陵』も再読したくなった。

2011/05/04

衛青霍去病伝を目当てに買ったけど、買って正解でした。
他の人たちの伝も勉強になったし。史記よりもちょっと詳しい感じがしますね。
人間味あふれる司馬遷の文体も読んでて面白いですが、漢書もいい資料ですやっぱ！

張湯と杜周がちゃんと一つずつ列伝持ってるのが意外でした（張湯と杜周に謝れ）