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弥生実年代と都市論のゆくえ 池上曽根遺跡 シリーズ「遺跡を学ぶ」023
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弥生実年代と都市論のゆくえ 池上曽根遺跡 シリーズ「遺跡を学ぶ」023

秋山浩三(著者)

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弥生実年代と都市論のゆくえ 池上曽根遺跡 シリーズ「遺跡を学ぶ」023

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新泉社/
発売年月日 2006/01/28
JAN 9784787706331

弥生実年代と都市論のゆくえ 池上曽根遺跡

¥1,650

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2014/10/11

この前訪れた池上曽根遺跡の専門的な普及書があったのでざっと読んでみた。秋山浩三さんは95年から遺跡の発掘に携わって、現在も大阪府文化財センター勤め。いわば現場の人である。その立場から、学会に遠慮さずに言い得る事はズバリと言っている気がする。 読んでわかったのは、池上曽根遺跡は「...

この前訪れた池上曽根遺跡の専門的な普及書があったのでざっと読んでみた。秋山浩三さんは95年から遺跡の発掘に携わって、現在も大阪府文化財センター勤め。いわば現場の人である。その立場から、学会に遠慮さずに言い得る事はズバリと言っている気がする。 読んでわかったのは、池上曽根遺跡は「ここが邪馬台国だ」などと言う荒唐無稽なことが争点になっているのではなく、あの大型建物の柱が紀元前52年伐採という事が明らかになった事から、弥生中期後半という年代が今まで紀元後一世紀後半だとされていた「学会の定説」が100年もさかのぼるという事になったという点にあったのだ。 これは大きい。そのすぐ後に提唱された「炭素14年代測定法」が、いまだにその信憑性が疑われているのに対して、この年輪年代測定法で出た結果はほぼ異論が出ていなくて、確定しているからである。ただし、唯一、寺沢薫からは「柱の転用があったのではないか」と批判が出されている。頭の隅に置いておきたい。 「これは神殿か、どうか」という問題については、秋山氏は「手工業生産などにおける共同の作業場や貯蔵倉庫」だったのではないかと書いている。私もそちらに一票。 初めて知ったのは、この場所に大型建物はなんと後期後半の時期(ほぼ100年間)のみで5回も建て替えがされていて、次第に大きくなっていたということ。親子三代から四代にかけての特別な場所だったという事だ。 秋山氏はその他「都市論」について詳しく書いている。結論は池上曽根遺跡は都市ではない。ということだった。特に専門階層化が認められないということがその大きな根拠である。参考になった。 2014年9月30日読了

Posted by ブクログ

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