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音楽史ほんとうの話 ON BOOKSON BOOKS 21
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 音楽之友社/ |
発売年月日 | 2005/08/10 |
JAN | 9784276352100 |
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音楽史ほんとうの話
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音楽史ほんとうの話
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商品レビュー
2.5
2件のお客様レビュー
一応は音楽史と名が付いた本だが、通史ではなく、一般的な感覚で言えば、音楽史の本でもない。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンといった主要な作曲家たちを取り上げ、彼らがその時代にどう映っていたかという視点で眺めるという内容である。だから、タイトルは「作曲家ほんとうの話」とでもした方...
一応は音楽史と名が付いた本だが、通史ではなく、一般的な感覚で言えば、音楽史の本でもない。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンといった主要な作曲家たちを取り上げ、彼らがその時代にどう映っていたかという視点で眺めるという内容である。だから、タイトルは「作曲家ほんとうの話」とでもした方が適している。 ただ、「ほんとうの話」とは言っても、驚きの新事実や、新しい切り口で語ったものではなく、珍エピソードを取り上げた面白おかしいものでもない。既にどこかで読んだことのあるような話が多いのは残念だった。 そして、本書の一番の欠点は教科書的で面白味に欠けることである。ステレオタイプ的には、いかにも教授の書きそうな固くて、説明的で、退屈な文章であった(実際に著者は、桐朋学園の教授である)。 思い返せば、かつて、この著者の書いた「ブラームス 作曲家・人と作品」を読んだ時の感想も「事実を淡々と説明するだけなので、面白さがない」と書いていた。 本書は総じて内容が浅いので飽きるし、物足りなさも感じる。バッハには47ぺージと、ある程度の紙幅を割いているが、他の作曲家はページ数が少ない。モーツァルトは17ページ、ベートーヴェンは9ページ、ロッシーニは7ページであり、内容は深堀されておらず、表面的なものにとどまっている。 あまりお勧めできる本ではない。
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バッハは、死とともに忘れられていき、1829年のメンデルスゾーンのマタイ受難曲蘇演によって、急激に再評価されたと思われているが、それまでに様々な人々によって再評価の実践は行われていたのだ。モーツァルトもベートーヴェンもおおいにバッハを研究している。マタイ受難曲自体は、蘇演以降もな...
バッハは、死とともに忘れられていき、1829年のメンデルスゾーンのマタイ受難曲蘇演によって、急激に再評価されたと思われているが、それまでに様々な人々によって再評価の実践は行われていたのだ。モーツァルトもベートーヴェンもおおいにバッハを研究している。マタイ受難曲自体は、蘇演以降もなかなか一般には理解されなかったようだ。 19世紀の人々は抽象的なモーツァルトの音楽より具体的なものを好んでおり、モーツァルトは難解であった。 ベートーヴェンは、19世紀から今日までの近代社会の鏡であり、この鏡に映しだされたさまざまな像に人々は理想を託した。 ロッシーニは38歳でオペラを作曲するのをやめてしまったのは、美食に専念するためだったと思われているが、それは彼一流の韜晦であり、音楽の流行が変わったことを敏感に察したことや政治の状況に嫌気がさしたことによるものだったという。 清く貧しい薄幸のシューベルトというイメージが流布しているが、実は楽譜出版で結構収入を得ていたのである。梅毒で死んだのも間違いないしね。 徴兵制を敷いて国民軍を組織したフランスでは、軍楽隊の整備が急務となり、軍楽隊員を養成するために「無料軍楽隊学校」を開設し、今日のパリ音楽院の前身となった。革命式典などでは数百人編成の壮大な吹奏楽が演奏され、大群衆は大合唱で大いに盛り上がった。ベルリオーズは誇大妄想症というより、時代の潮流に乗ったというのがいいのかもしれない。 ブラームスの伝統主義、ペシミズムは自己演出のところもある。ヨハン・シュトラウスやオペラが好きで、ヴァーグナーも結構評価していた。 ヴァーグナーはシューマンに好意を持ってもらいたかったが、シューマンはヴァーグナーの音楽は理解できず、ヴァーグナーの自己主張の強さも嫌っていた。 オーストリア帝国の支配下にあったチェコのスメタナはいわれのない差別にあったが、リストはスメタナを温かく迎え擁護した。 ロシア5人組はアマチュア作曲家たちと言われるが、ちゃんと音楽教育を受けており、生活のために音楽家以外の顔を持っていたのだ。 サン・サーンスの音楽は明晰で分かりやすいが、音楽も人物もフランス人から嫌われた。時代のいろいろな巡り合わせが悪かったのだ。うーん、気の毒。私は交響曲第3番、結構好きだけどね。 といような、一般のイメージを覆すような話である。その時代のいろいろな資料をもとに述べているのだが、整理が不十分なところもあって印象は散漫な感じ。
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