商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2005/06/10 |
JAN | 9784167705060 |
- 書籍
- 文庫
カインの檻
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カインの檻
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商品レビュー
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処刑を数日後に控えた獄中の残虐な連続殺人犯が、檻の中から不気味な警告を発する。 町では新たな連続殺人が起こり、その犯人を追うために、心理分析官は、再び8年前の凶悪殺人鬼と向き合う。 『羊たちの沈黙』は、犯人と捜査官は知的な糸を引き合い、サイコ・スリラーのジャンルとして確固とした...
処刑を数日後に控えた獄中の残虐な連続殺人犯が、檻の中から不気味な警告を発する。 町では新たな連続殺人が起こり、その犯人を追うために、心理分析官は、再び8年前の凶悪殺人鬼と向き合う。 『羊たちの沈黙』は、犯人と捜査官は知的な糸を引き合い、サイコ・スリラーのジャンルとして確固とした地位を固めたが、今回のこの作品は、ハンニバル・レクター博士のような人物ではなく、若者を犯人にしている。 著者は、少年犯罪のプロファイラーとして、ニューヨークの司法機関に勤務していた犯罪心理学のプロ。 その知識が随所に散りばめられ、分析官としての的確な目線を認識しつつ、残虐な性犯罪殺人者の心の闇に迫る過程が、スピード感溢れる筆致で描かれる。 最初の連続殺人と犯人。8年後の連続殺人と8年前に逮捕された犯人の処刑に交錯するものはなにか? 本書は、著者ハーブ・チャップマンの処女作であるらしいが、デビュー作とは思えないような力作で、ラストの神父に託した犯人の事実上の遺書のような手紙の文章に、我々は本物の怪物の恐怖を見る。 題名のカインは、創世記に記された人類最初の殺人者である。 カインは解き放たれ、囚われたとしても檻の中で殺人者であり続る。そして、時として世界中に殺人者のカインの子どもが現れるのだ。 ボードレールの『悪の華』に 「アベルとカイン」という詩がある。 その詩片の最後の言の葉は、 ---カインの子孫よ 天までのぼって 神を地上にほうり出せ!---
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1年ほど前に図書館でリサイクル本として置いてあったのをもらってきた本。 FBI心理分析官と犯罪者との対決から、さらなる事件の発生による獄中での対決、あたらなる犯罪者との対決とたくさん詰め込まれておりました。 ちょびちょび読み進めてようやく読み終えることができた。 1部2部構...
1年ほど前に図書館でリサイクル本として置いてあったのをもらってきた本。 FBI心理分析官と犯罪者との対決から、さらなる事件の発生による獄中での対決、あたらなる犯罪者との対決とたくさん詰め込まれておりました。 ちょびちょび読み進めてようやく読み終えることができた。 1部2部構成の長編だったせいか、外国ものの直訳っぽい説明的文章がまどろっこしかったせいか、内容が暗めだったせいか、 読み終えるのにずいぶん時間がかかってしまった。 最後の方はとても緊迫した展開で一気に読み進めてしまった。 何とも救いようのないラストが衝撃的でした。
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正直、厚いなあ、ちょっとウンザリだなあ、って読み始めたのではあるが、見事に読ませられちゃった。でも、決して軽くはないし、濃厚で豊穣な味わいがあって、紛れもない傑作である。 こういうサイコ・サスペンスでは、どうしても犯人側のキャラクターが勝ってしまいがちになるものだが、本書で...
正直、厚いなあ、ちょっとウンザリだなあ、って読み始めたのではあるが、見事に読ませられちゃった。でも、決して軽くはないし、濃厚で豊穣な味わいがあって、紛れもない傑作である。 こういうサイコ・サスペンスでは、どうしても犯人側のキャラクターが勝ってしまいがちになるものだが、本書では、ジョン・キーナンとジョー・カメロンの主役級の二人に加え、脇を固めるウィル・パクストンにしろマーティン・スティスにしろ、こちら側のキャラクターが素晴らしく際立っている。重要な舞台となるゴルゴダ刑務所や、なにより本書のタイトルでも判るように、かなり宗教的な色合いも濃い。物語の芯は彼らこちら側の登場人物の救済なのだが、それはそれとして、全く鼻につかないのも、最後に待ち受ける極めつけの悪意が自然に胸に刺さるのもまた見事である。
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