商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 2004/06/18 |
JAN | 9784104192076 |
- 書籍
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鉛のバラ
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鉛のバラ
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主人公源造は極悪非道の元やくざ、「逃げ切りの源造」の異名があったにもかかわらず、運が尽きて逮捕15年の刑期を終えた70歳。故郷の島その名も『回帰島』に帰ってきたところから物語は始まる。 源造が独り露天風呂につかりながら歌う唄を作者がこう書いている。 『選り抜きの言葉が非の打ち...
主人公源造は極悪非道の元やくざ、「逃げ切りの源造」の異名があったにもかかわらず、運が尽きて逮捕15年の刑期を終えた70歳。故郷の島その名も『回帰島』に帰ってきたところから物語は始まる。 源造が独り露天風呂につかりながら歌う唄を作者がこう書いている。 『選り抜きの言葉が非の打ちどころがない配置で並べられた歌詞は、殆ど言霊の域に達しており、それを口ずさむ者じしんの最深奥部に激しく揺さぶりを掛けてくる。』(P87) この物語もそのようである。文章がごつごつとして滑らかな語り口ではないのに、詩歌のごとくたたみかけるように語りかけてくる。 読み進むうちに、この故郷で捕まったこと、母親の裏切り、若妻の死、娘がいたとわかり、駆け引きあり、世間の風あり、闘いあり、と波乱に富んでいるのだが、所詮は70歳の老体。 行動、考えることが行きつ戻りつ、何度死んだことか。悩むのではない、逡巡するのだ。それが年をとることなのだと。そうして結末は再生か無か? ふくいくたる香りの美しい深紅のバラと鉛のバラの謎。 作者は映画俳優「高倉健」のスクリーンからはみ出した怪物性、凄味と人間性を書くためにこの物語を編み出したという。 しかし、私はそのことを殆ど忘れて読んだ。「高倉健」を嫌いとかいうことでなく、イメージが固定しなかった。そこはどうだろう?私には別者が生まれたのだが。 私がこの本に興味を持った理由はここ。
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主人公は高倉健という小説、暴力団の親分が刑期を終え、故郷の回帰島に帰ったところから始まる。 緊迫感があって面白い
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