バッド・トリップのかなたに

HIROTO(著者)

• 販売会社／発売会社: 第三書館/
• 発売年月日: 2006/01/01
• JAN: 9784807405237

商品レビュー

2024/05/05

９０年代、盛り場の街角にはイラン人が立っていた。
目を合わせると「アルよ」と声をかけてくる。SNSのない時代、それがドラッグを手に入れる方法だった。
そんな時代のリアルなアングラが垣間見える、著者HIROTOさんの体験談で自伝的な本。
過酷な実体験と陽気なノリのコントラストが「ドラッグ怖い、、」となる。

【体験】
HIROTOさんはLSDをキメて、錯乱したまま同性と初SEXをしてしまう。
初めはLSDだったが、いつしか覚せい剤を使用するようになる。
覚せい剤の強迫観念からビルから飛び降り、下半身不随になって車椅子の生活に・・
【ノリ】
陽気なHIROTOさん「おぉ神よ、いつかいいコトあるさ！」

悔いが残らないよう、その瞬間の出来事を大切に生きることと、
将来の展望を長期的に考えられないことは、紙一重。

薬物を使用して「警察にも捕まらず、暴走行為で死ななかった者の多くはどこへ行くのだろう」
そこは病院である。Dont do DRAG!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　by　HIROTO

2016/04/23

素直な性格の人だ。
DJで、オーストラリアへ行ってクラブでマリファナやったり、アシッドやったり。その時は、まだ良かったんだけど、エクスタシーなどのアッパー系に手を出してしまったためにバッド・トリップして、異性愛者なのに、好きでもない男のケツの穴にチンコを入れられてエイズじゃないかって怯えたり、自分で手首を切ったり、ビルから飛び降りたり、もう、散々なことになってる。
車いすになって、大小便も自分では出せなくなってしまい、さらにチンコに繋いだ尿を出す管の接続が悪くて睾丸が3つあるような状態に腫れ上がり、勃起もできない体になってしまい、何から何まで、たいへんなことになってるんだけど、それでも、この人は、車椅子で新宿まで行ってイラン人の売人からクスリを買ってて、どこか明るい。
でも、統合失調症にもなってるし、文章の明るさ前向きさと、現実の辛さのギャップが大きすぎる。
ドラッグでバッドトリップしたら、いかに恐ろしいことになるか、ということと、クスリの依存性の問題点を明らかに示している。