商品詳細
内容紹介 | 内容:嫉妬. 事件 |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房/ |
発売年月日 | 2004/05/31 |
JAN | 9784152085665 |
- 書籍
- 書籍
嫉妬
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
嫉妬
¥1,650
在庫なし
商品レビュー
2.5
6件のお客様レビュー
感情を冷静に腑分けし言語化できるセンス。『嫉妬』は正直感情としてはまったく共感できるものではなかったため、文章の素晴らしさだけ吸わせてもらった。 『事件』は、中絶が違法であった時代のフランスを舞台に若い女性の中絶の一部始終を描く。未鑑賞だが映画『あのこと』から本書を知った。米国で...
感情を冷静に腑分けし言語化できるセンス。『嫉妬』は正直感情としてはまったく共感できるものではなかったため、文章の素晴らしさだけ吸わせてもらった。 『事件』は、中絶が違法であった時代のフランスを舞台に若い女性の中絶の一部始終を描く。未鑑賞だが映画『あのこと』から本書を知った。米国であんな逆回転があった今、すべての人が読むべきだろう。中絶を許さないことで、女性の主権と健康と尊厳がいかに蹂躙されるかが、よくわかる。同性としてすくみ上がるような痛みの描写にかなりへとへとになり、政治の現状に深い絶望を感じた。
Posted by
ノーベル文学賞で知った作家さん。別れた彼の今の彼女を探す話に、非合法だった時代に中絶をする話。原語で読んだらまた違ったのかもしれない。 個人的にストーリーはもちろん「文章」や「日本語」の綴り方に惹かれることが多いから、この手の本は向いてないのかも。
Posted by
フランスでは有名で和訳も90年代から出ているというのに、私自身はノーベル文学賞受賞で初めて名前を知り、若干慌てて図書館で借り出した。 和訳の「嫉妬」には、L'OccupationとL'événementの2作が入っている。前者は、自分から別れを切り出した相手...
フランスでは有名で和訳も90年代から出ているというのに、私自身はノーベル文学賞受賞で初めて名前を知り、若干慌てて図書館で借り出した。 和訳の「嫉妬」には、L'OccupationとL'événementの2作が入っている。前者は、自分から別れを切り出した相手が、別の女性と暮らし始めて嫉妬を感じ、その感情に振り回される様を冷徹に、率直に描いている。後者は、フランスでまだ中絶が非合法だった時代に、ルーアンの大学に通う女子学生がパリの女医を探し当てて中絶を実行する話。 どちらも重い主題だが、とてもドライに、あまり言葉を飾りたてず、感情に流されずに書ききっているのが特徴かもしれない。おそらくは著者自身の経験が詰め込まれているから、経験を言葉にする、ということ、形のないものを言葉という記号に転換することに注力しているのがなんとなく感じられる。 作品の内容が好みかと言えばノンだが、原語で読めばまた違うニュアンスを受け取るかもしれない、と思わせる一冊だった。
Posted by