戦争写真家ロバート・キャパ ちくま新書

加藤哲郎(著者)

• 販売会社／発売会社: 筑摩書房/
• 発売年月日: 2004/06/10
• JAN: 9784480061782

商品レビュー

2012/11/17

友人からもらった本。
名前は知っていたがどんな人なのかは全く知らなかったし
彼の写真もそこまで多く知っているわけではない。
読んでみて感じたのが彼の人間性の自由さ。
まるで昔の映画の主人公のように誰とでも友だちになり何人もの美女と関係を持ち、そのうえ金に無頓着でいつもギャンブルで大負けをしていた。
自分は戦争写真家でいつ何があるかわからないから家庭は持たず家も持たずいつも高級ホテルをねぐらにしていた。
ベトナムで地雷を踏んで亡くなった時もいっさいの財産もなくホテルの請求書と他に類を見ない写真のみが残されたという。
かっこいい、こんな人が実際にいたんだと思うとすごいと思う。
また読んでいる時に彼が活躍したスペイン内戦からインドシナ戦争までの大筋を解説してくれていることもわかりやすかった。

2011/09/18

戦争を撮る写真家の人間像。
名前だけは知っていた。有名な人なので、いろいろなところで、きっと、写真もたくさんみているはずだ。

本の中には、写真はそれほど多くはない。
写真集を見ていないと、話がピンと来ないかもしれない。

2011/06/20

　戦争写真家として名高いロバートキャパの一生を追ったドキュメントです。　
　スペイン戦争下のコルドバで撮った「崩れ落ちる兵士」を「ライフ」に発表し、世界的に有名になったキャパは、第二次世界大戦ではノルマンディー上陸作戦に同行し、最前線の迫力をそのままつたえたカメラマンとして今日でも高い評価を受けています。
　その後インドシナ戦争取材中に地雷を踏んで亡くなるまでの人生を本書では追っています。

　数々の恋愛遍歴、ギャンブル狂的な生き方、カメラを構えていないときのキャパは、ただの遊び人にしか思えないのですが、そういった刹那的な生き方は、報道写真家として、生と死の狭間で人間性を撮影し続けた彼の作品に深みを与えているようで興味深いです。

　語弊がありますが、裏表がなく江戸っ子ぽくて、こういう性格を竹を割ったような性格というのでしょう。

　キャパの「これぞ男のダンディズム」的な生き方には嫉妬すら覚えます。