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狂気という隣人 精神科医の現場報告
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
発売年月日 | 2004/08/10 |
JAN | 9784104701018 |
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狂気という隣人
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狂気という隣人
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商品レビュー
3.3
8件のお客様レビュー
表紙からして、沈鬱な空気が満ちている。 アンダーめな都会のビル群の写真があしらわれ(よく見ると陽が差しているんだけど)、タイトルの「狂気」の文字も赤く色塗られている。開く前から気が重くなる本なのだった。(じゃなぜ読むんだよ、というのは措いといて・・・) サブタイトルにある通り...
表紙からして、沈鬱な空気が満ちている。 アンダーめな都会のビル群の写真があしらわれ(よく見ると陽が差しているんだけど)、タイトルの「狂気」の文字も赤く色塗られている。開く前から気が重くなる本なのだった。(じゃなぜ読むんだよ、というのは措いといて・・・) サブタイトルにある通り、現役の精神科医による、精神医療の現状報告である。 東京にある専門医療機関「松沢病院」の病棟の様子から始まり、“精神分裂病”やうつ病の実際の症例、患者と自殺、あるいは犯罪との関連などが淡々と語られて行くが、抑制の利いた文体がむしろ沈鬱さを際だたせているようにも思える。 著者の言いたいことは、日本の医療行政や、医療機関や研究体制そのもの、マスコミの対応、ひいては国民の理解などが十分とは言えず、また先進諸国の取り組みと比べて遅れているということだろう。 中でも、国から補助金が出た時期に精神病院の数が大いに増えたとか、難しい(というより面倒な)患者は警察や検察、総合病院、救急隊も扱いたがらないとか、心神耗弱者の犯罪については、きちんとした議論もされず“臭い物には蓋”的な対応で終わってしまうとかいう話は、日本社会の未成熟さを開いて見せられるようで、暗い気持ちにいっそう拍車がかかる。 “精神分裂病”患者は総人口の約1%に上り、うつ病患者は少なくともその3~5倍の患者が存在するという。この数は、ごくまれな一部の例外とは言えないものである(Wikipediaにも「珍しい病気ではない」という記述がある)。著者が主張する通り、社会的な取り組みを正面から議論すべき時なのだろう。 なお、”精神分裂病”は2002年に「統合失調症」という名称に改められたが(単行本は2004年刊)、まだ社会的に認知されていないため敢えて分裂病の名称を使った、との断り書きがある。
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人の精神って、やっと少し分かり始めたばかりに位置するんだろう。そのくらい未知の世界。都立松沢病院で働いていた医師の体験した患者との関わりや、知識の乏しい一般の人々との見解の違いなど興味深く読んだ。 6章の自殺クラブでは、私の思う「生きたくないと思っている人」の存在について確信のよ...
人の精神って、やっと少し分かり始めたばかりに位置するんだろう。そのくらい未知の世界。都立松沢病院で働いていた医師の体験した患者との関わりや、知識の乏しい一般の人々との見解の違いなど興味深く読んだ。 6章の自殺クラブでは、私の思う「生きたくないと思っている人」の存在について確信のようなものが持てた。ただ、笑顔でまた学校に行こうと思うと言って退院した人が、ホッとしているはずの親を残して自殺してしまうのはやっぱり悲しいな… 連続幼女殺人事件のMに対する意見はプロの精神科医でも意見が分かれたほど謎が多く、改めて診断の難しさを知り、また、読み終えることの出来ていない「ドグラ・マグラ」についても著者の見解が書かれてあり、やっぱり読んでみようかと思う気にもなった。
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都立松沢病院での体験を中心に、精神病に関しての社会や法、病院の問題点等を提起しています。一般の人と精神科医による精神病への理解のズレなども、いくつか有名小説などを例に取り、分かりやすく解説され、興味深い一冊でした。本書の半分以上を占める「触法精神障害者」(いわゆる殺人など、重大な...
都立松沢病院での体験を中心に、精神病に関しての社会や法、病院の問題点等を提起しています。一般の人と精神科医による精神病への理解のズレなども、いくつか有名小説などを例に取り、分かりやすく解説され、興味深い一冊でした。本書の半分以上を占める「触法精神障害者」(いわゆる殺人など、重大な犯罪を犯した精神病者)に関して、個人的に「人権派」と間逆の考えを持っているので…感想は封じておきます。
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