商品詳細
内容紹介 | 内容:小南市郎兵衛の不覚. 槍持ち佐五平の首. ヨフトホヘル. 重怨思の祐定. 身からでた錆. 見栄は一日恥は百日. 色でしくじりゃ井上様よ. 何故一言諫メクレザルヤ |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2004/04/10 |
JAN | 9784167627089 |
- 書籍
- 文庫
槍持ち佐五平の首
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槍持ち佐五平の首
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商品レビュー
3
5件のお客様レビュー
「喜連川の風 参勤交代」を読んで、随分前に読んだこの「槍持ち佐五平の首」を思い出した。「喜連川の風」では丸く収まるが、こちらは本陣の二重予約に翻弄された下級武士の、なんともやるせない話。 江戸時代に著された「半日閑話」太田南畝著と、「文化秘筆」三田村鳶魚編に載っている。ただし場...
「喜連川の風 参勤交代」を読んで、随分前に読んだこの「槍持ち佐五平の首」を思い出した。「喜連川の風」では丸く収まるが、こちらは本陣の二重予約に翻弄された下級武士の、なんともやるせない話。 江戸時代に著された「半日閑話」太田南畝著と、「文化秘筆」三田村鳶魚編に載っている。ただし場所は「文化秘筆」では奥州道中の"大田原宿とか宇都宮宿とか申す宿"で、相馬藩と会津藩となっている。また、映画「この首一万石」では東海道の三島宿となっているが富士山があり三島女郎と華やかな舞台を選んだのか。 小説は「文化秘筆」を基にしているようで、小藩の相馬藩へ大藩の会津藩が首を持て、と無理を言う設定だ。 「文化秘筆」では、 相馬藩が本陣に泊まっていたら、会津藩が先触れの予約も無く「定宿」だからとやってきて、相馬藩を追い出した。相馬藩は別な宿に移ったが、移る時に槍持ちが槍を本陣に忘れてしまった。槍持ちは槍を返してくれと会津藩の所に行ったが、会津藩は槍は侍の大切な道具だと取り合ってくれない。そこで相馬藩は請取書を持たせて再度返してもらうよう行ったが、今度は槍持ちの首を持ってくれば返すと言われ帰ってくる。そこで相馬藩はその槍持ちの首を斬り会津藩の所に持って行った。 「半日閑話」では、宿場名は記名が無く、相馬藩が脇本陣から追い出された際に、そこに会津藩が置き忘れた槍があり、返してくれと言う会津藩に首を持ってこいと、相馬藩が言ったとあり、「文化秘筆」と設定が逆になっている。さらに会津藩が首を持っていくと、相馬藩が色を替騒ぎ立ったのを見て、首を持って行った使者は抜打に両三人を斬り、首を持って帰った。さらにこの事は奉行所にも届けがあり、いまだ落着が付かづ、とある。
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つまらない本だった。 名前、役職、肩書きばかり書き連ねて、時代小説の面白さが全く無い。 どうしてこんな本が読まれているのだろうか。 表題の五平の首だけは、凄く面白かった。 他の短編は、何が書きたくて、何を伝えたいのだろうか。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
目次 ・小南市郎兵衛の不覚 ・槍持ち佐五平の首 ・ヨフトホヘル ・重怨思の祐定(かさなるうらみおもいのすけさだ) ・身から出た錆 ・見栄は一日 恥は百日 ・色でしくじりゃ井上様よ ・何故一言諫メクレザルヤ 本音と建て前と欲としがらみにがんじがらめになっている武士の生活が浮かび上がってくるような作品が8編。 自分が悪くなくても、家や職や命を失わねばならないことがある。 理不尽だなあ。 不条理小説だなあ。 宿に槍を忘れてきたばっかりに、首を、つまり命を失わざるを得なくなった佐五平なんて、とばっちりもいいところだ。 自業自得はしょうがないにしても、利権まみれの藩のまつりごとを健全なものにしようと張り切った若き藩主が、家老たちに謀られて座敷牢に押し込められるなんて、大名といえども楽じゃなかったんだね。 これは小説というよりも、著者が古文書を読み解いているときに見つけた面白いエピソードを、講釈しているような作品集。 出典は明示されているので、多分史実が核になっていて、そこに著者が肉づけをしたのだと思うが、どこが核でどこからが肉なのかはわからない。 いやなやつだとの評判はかねがね聞いていたけれど、こんなに嫌な奴だったのか近藤重蔵、と思った「ヨフトホヘル」 自分の才能を世間が正しく評価してくれない恨みから、人間性が歪んだらしいけど、彼が択捉島に「大日本恵土呂府」と碑を建ててくれたので、それが日本固有の領土であると主張する根拠になっているんだと思ってる。 ありがとう、近藤重蔵。 「ヨフトホヘル」とは、酔うと(不平不満を)吠える近藤重蔵のことなんだそうだ。 なんだか「クウトヘーデル」(さつま芋)「オストアンデル」(アンパン)みたいだね。 古文書の読み下し文は、現在の仕事に直接のヒントを与えてくれて、大変役に立ちました。 ああ、勉強になった。
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