精神科医が見たレオナルド・ダ・ヴィンチ

一条貞雄(著者)

• 販売会社／発売会社: 近代文芸社/
• 発売年月日: 2004/08/20
• JAN: 9784773371406

商品レビュー

2012/05/06

タイトルの通り、精神科医から見たレオナルド・ダ・ヴィンチについての本。
こういう説もありえる、といった内容で読んでいて楽しかったが、明確な答えがあるわけではないので、すっきりはしない。（「なるほど、そういう見方もあるのか」といった感じ）
レオナルドはどういった容姿・人物だったのかを作品を通して分析・考察しており、読み終えてみて、レオナルドの作品に対する見方が変わったような気がする。

2006/03/09

本の構成が高校の教科書みたいだが、こんな教科書なら大歓迎である。まず、レオナルドの自画像の本当のモデル、続いて『モナ・リザ』のモデルを推測する。そして最後に、レオナルド自身にまつわる謎を解明する。レオナルドは中性的な魅力をもつ美男子だった！？彼は性同一障害だった！？という疑問を提示し、それを過去の文献もまじえて論証的に解明してゆく。個人的には『最後の晩餐』の人物配置の謎のくだりは、その説得力も相まって一気に集中して読めた。そして、レオナルドのまるで謎かけともいえる絵画をこの眼で見たくなった。