商品詳細
内容紹介 | 内容:ぼくのボールが君に届けば. えくぼ. どんまい. 風鈴. やわらかなボール. 雨が好き. ミ・ソ・ラ. キャッチボールをしようか. 麦を噛む |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 2004/03/30 |
JAN | 9784062118910 |
- 書籍
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ぼくのボールが君に届けば
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ぼくのボールが君に届けば
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商品レビュー
3.1
8件のお客様レビュー
何だか一話一話が、心に引っかかります。一つもハッピーエンドがなく、と言うか結末らしきものもなく。でも、心に引っかかります。個人的には「やわらかいボール」重要な登場人物の関係する人の出身地が、通常の人には先ず知られていない熊本の小さな町、私の両親の生まれ育った町。それ故に、酷く印象...
何だか一話一話が、心に引っかかります。一つもハッピーエンドがなく、と言うか結末らしきものもなく。でも、心に引っかかります。個人的には「やわらかいボール」重要な登場人物の関係する人の出身地が、通常の人には先ず知られていない熊本の小さな町、私の両親の生まれ育った町。それ故に、酷く印象深いです。
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野球をモチーフにした、9つの短編集です。「どんなにくっついていても人と人にはできないことはあるんだ。・・・・・・。哀しみは分かち合えないってことだ。哀しみだけは一人でかかえて、耐えなきゃしようがないんだよ」(P23)、「職人の商いは同じお客さんと長く続くことが肝心だ。お客さんは毎...
野球をモチーフにした、9つの短編集です。「どんなにくっついていても人と人にはできないことはあるんだ。・・・・・・。哀しみは分かち合えないってことだ。哀しみだけは一人でかかえて、耐えなきゃしようがないんだよ」(P23)、「職人の商いは同じお客さんと長く続くことが肝心だ。お客さんは毎日一生懸命に働いてから、俺たちの鮨を食べにみえるんだ。男の人生だからな。良いことより辛いことの方が多いに決まっている。そういうお客さんが安心できる鮨を握ることだ。」(P209)が印象に残りました。
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キャッチボール。はじまりは相手の胸をめがけた緩やかなやさしいボールのやり取り。ボールが二点を行き来する間に力が加わっていく。暴投があっても、投げた側ではなく受ける側が時に謝りながら拾いに行く。キャッチボールを始めると、相手の事がわかるという。性格、感情…僕らは生きて行く中で人と交...
キャッチボール。はじまりは相手の胸をめがけた緩やかなやさしいボールのやり取り。ボールが二点を行き来する間に力が加わっていく。暴投があっても、投げた側ではなく受ける側が時に謝りながら拾いに行く。キャッチボールを始めると、相手の事がわかるという。性格、感情…僕らは生きて行く中で人と交わっていく。出会い、交わす言葉に込められた気持ちを、ボールに変えてキャッチボールボールを続けながらそんなことを思いながら読了。無頼漢を感じさせる伊集院静という人に興味を持ち、始めてこの作品を読んだ。とても静かに綴られる文章と物語に、作者の修羅場のような人生をくぐってきた強さとやさしさを感じた。悔やみがあるからやさしくなれる…人の根は悔やみで育つ。やわらかなボールという作品が心にしみた。いい小説だったと思う。
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