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プリンセス・プリンセスだった!
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プリンセス・プリンセスだった!

富田京子(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 史輝出版
発売年月日 2004/03/18
JAN 9784883582099

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2019/11/24
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プリプリでドラムを担当していたのがキョンちゃんこと富田京子さんだが、解散後、メンバーで本を出したのは唯一彼女だけであり、後日談として活躍していた当時の話を知ることの出来る貴重な本である。作詞者としてもプリプリの多くの名曲を残している。19 Growing Up, 世界で一番熱い夏。そしてなんと言っても、富田さん、いや、プリプリの代表曲といえば、名曲「M」だろう。評者の二十歳位の頃、友人の女の子と一緒に居酒屋で飲んでいた時にふとこの曲が流れてきたのだが、その子がしくしくと泣き始めた時には驚いた。おそらく、日本中でこの歌詞に自分の想いを重ねて共感していた女性は数えきれないほどいただろう。それほどまでにファンの心に届く詞を創り出す富田さんである、本書でも言葉のセンスや表現力が随所に光っていてさすがと思わせる。一流の表現者だろう。 プリプリは、突出したスターがいないバンドだったからこそ、長い間活動することが出来たのだと思う。もちろん、ボーカルの奥井香さんがフロントウーマンとして最も注目を浴びていたが、奥井さんの為のバンドという訳でも無かった。メンバー全員が高い演奏技術と歌唱力を持ちルックスも同じ位の可愛いバランスが良いチームだったのでは無いかと思う。富田さんはドラマーとしての自分を書中で謙遜して書いているが、曲を聞くと超一流であることを改めて気づかされる。特にヘッドフォンで聞くと、随所に細かなテクニックが散りばめられており、それが曲の魅力をさらに引き出すように配置されている事に気づく。他のメンバーも同様で、ロックバンドとしての演奏能力はトップレベルだろう。 そして、メンバーの仲が良かったという事が本書でも良くわかる。中でも、驚いたのは印税を五人で均等に分けているという話だ。奥井さんが一番作詞作曲数が多くて貢献している事を書中で富田さんも認めている中で、奥井さんはこれまで文句一つ言わずにそうしてきたという。結局は金の問題で行き詰まるバンドが多い中、プリプリの解散理由がそうでなかったという事は、知って安心した。解散理由は、今まで通りのプリプリでいくか、新しく進化し続けるプリプリでいくか、という議論でバンドが二分したという事である。 東日本大震災のチャリティで再結成した際、NHKのドキュメンタリーが放送されていたが、再び皆の前に現れた5人のメンバーたちは、とても良い歳のとりかたをしていた。皆、いい大人になって輝きを増して帰って来た。解散の際、中山加奈子さんがいっていた、”この解散が正しかったと言われる生き方をしたい”という名言があったが、その通りになってます、と言いたい。ありがとう、プリンセス・プリンセス。

Posted by ブクログ

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