商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 草思社/ |
発売年月日 | 2004/01/28 |
JAN | 9784794212764 |
- 書籍
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私はヒトラーの秘書だった
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私はヒトラーの秘書だった
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商品レビュー
3.5
6件のお客様レビュー
映画「ヒトラー最後の12日間」を見ていたので、映画をなぞる感じで読み進んだ。最初の森を歩く場面とか、最後の地下壕の中とか、映画そのままの記述、いや映画が参考にしているんだからあたりまえなのだが、映画はこの手記の空気が現われていたんだとわかった。本だと地名も書いてあるので、地図で確...
映画「ヒトラー最後の12日間」を見ていたので、映画をなぞる感じで読み進んだ。最初の森を歩く場面とか、最後の地下壕の中とか、映画そのままの記述、いや映画が参考にしているんだからあたりまえなのだが、映画はこの手記の空気が現われていたんだとわかった。本だと地名も書いてあるので、地図で確かめながら読んだ。 解説では、1947年から48年にかけて、トラウデン・ユンゲが手記を書いたものがほとんど修正のないまま載せてあるといい、最初と最後に「アンネの伝記」の作者メリッサ・ミュラーがトラウデル・ユンゲの履歴を補足した文を加えて出版されたとあった。 実際、このミュラーの解説文でこの秘書官が秘書になるまでの家族の状況とか、そしてヒトラーが自殺してから出身地であるミュンヘンにたどり着くまで、そしてその後の人生などが分かった。 それによると、ミュンヘンに住んでいたがとにかくベルリンに行きたくて「総統官邸の秘書」として採用されて、総統のところへ”派遣された”のだが、やはりこのヒトラーの秘書で終戦を迎えた、ということがトラウデル・ユンゲさんのその後の人生を大きく左右しているのがわかった。 また映画でゲッペルズ婦人が「ナチスの無い世界で生きるなんて考えられない」と言って子供を殺したのだが、映画だとナチス社会に心酔しているように見えた。だがこの本では、「うちの子たちは、恥と嘲笑の中で生きていくよりも死んだ方がましなのよ。戦後がどうなろうとも、ドイツという国にうちの子供たちの生きる場所はないわ」という記述があった。 1942年に秘書となったあと、1943年6月19日に、職場結婚ともいえる、ヒトラーの世話係・従卒をしているハンス・ユンゲと結婚している。始終顔を見ていた同僚、という感じだが狭い空間で親しくなったのを秘密に出来ず、それなら結婚してはとヒトラーから進められて結婚に至ったとある。結婚の幸せはボーデン湖畔での休暇の4週間しか続かず、その後ハンスは入隊し44年に戦死した。 ハンスはヒトラーのお気に入りだったがハンス自身はヒトラーの身辺から離れたいと強く思っていて、それはあまりにヒトラーの思考の世界に影響を受けてしまい、何が自分の本質で何が他人からの精神的感化だったのか、わからなくなってしまうのではないか、というのに気づいた、数少ない1人だったとある。 解説では、終戦後20年くらいは、ドイツでは戦争に触れないという空気があり、心の落ち着きがあったが、60年代も末になると戦争の検証がされるようになり、またヒトラーの秘書としてその遺書もタイプしたことからインタビューの依頼がかなりあり、恋人の死などもあり、抑鬱状態が続いていたとあった。 インタビューによる映画からの引用だと思うが、解説の最後では、 「私は世間から身を引き、罪悪感、哀しみ、悩みを内にぐっと秘めていました。ところが突然私は時代の証言者として関心を引くようになったのです。そのことが私の罪悪コンプレックスを混ざって、ひどい葛藤に陥りました。というのは、そのような会話では罪の問題などまったくどうでもよく、ただ歴史上の事実だけが重要です。ですから、弁解の必要もなしに報告できたのです。こんな事情がもっと私を苦しめました。そして考えることももっと多くなりました。」 2002 ミュンヘンで発行 2004.1.18第1刷 2004.3.10第2刷 図書館
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お気に入りの秘書から見たヒトラーの最期までの日常。ここに描かれてるのは私が学んだ悪の権化ではなく、悩める人間ヒトラーの一面と彼を煽る取り巻きの面々。ヒトラーが自分の周りにお気に入りしか置かなかった所が某国のトップとかぶって仕方なかった。秘書いわく、自分は裏方の一員でしかなく舞台上...
お気に入りの秘書から見たヒトラーの最期までの日常。ここに描かれてるのは私が学んだ悪の権化ではなく、悩める人間ヒトラーの一面と彼を煽る取り巻きの面々。ヒトラーが自分の周りにお気に入りしか置かなかった所が某国のトップとかぶって仕方なかった。秘書いわく、自分は裏方の一員でしかなく舞台上で何が行われてるかはわからない。この一節は普遍的で心に響いた。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「第三帝国史の最終ページを清書した」女性の回顧録。 彼女の生い立ちからどうしてヒトラーの秘書になったのか、その経緯とエーファ・ブラウン、シェパードのブロンディ、将校たち、ヒトラーとの職務や交流が描かれる。戦争末期と思えない社交界っぷりに驚かされます。ヒトラーの細やかな気遣いや父性、紳士ぶりたるや。私には彼女の行動に疑問を持ったりましてや批判なんて出来そうもありません。 前半では著者の生き生きとした描写、若さが文体から感じられますが、一転後半では自殺用のカプセルにすがる心細さ、ベルリン脱出、息詰まる展開に絶句。これがこの女性におきた本当の体験だとは。
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