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キャパ その青春 文春文庫
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キャパ その青春 文春文庫

リチャードウィーラン(著者), 沢木耕太郎(訳者)

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キャパ その青春 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 2004/03/09
JAN 9784167651398

キャパ その青春

¥649

商品レビュー

3.8

13件のお客様レビュー

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2023/02/13

▼「キャパ その青春」リチャード・ウィーラン、初出どうやら1986(アメリカ)。沢木耕太郎訳、文春文庫。 ▼ロバート・キャパについての、今でも恐らくいちばん定番の評伝でしょう。文庫化にあたって全三冊になったその1冊目。  これを翻訳している沢木耕太郎さんが書いた「キャパの十字架...

▼「キャパ その青春」リチャード・ウィーラン、初出どうやら1986(アメリカ)。沢木耕太郎訳、文春文庫。 ▼ロバート・キャパについての、今でも恐らくいちばん定番の評伝でしょう。文庫化にあたって全三冊になったその1冊目。  これを翻訳している沢木耕太郎さんが書いた「キャパの十字架」(2013)を読んでみよう、とふと思い、それをより楽しむために歩んで来た道のりの、恐らくこれが最後でしょう。 ・図説 ハンガリーの歴史 ・誰がために鐘は鳴る(上下) ・ロバートキャパ写真集(岩波文庫) ・物語スペインの歴史人物編 ・物語スペインの歴史 ・ちょっとピンぼけ・ロバートキャパ自伝 ・評伝&写真「ロバート・キャパ」 と、読んできました。このウィーランさんの評伝が済んだら「十字架」に上陸です。 ▼この評伝…面白すぎます…。  (ただ、上記のように読んできたからこそ面白く感じるのかも知れませんが)  というか、ロバート・キャパが面白すぎます。単純なレベルで。悲惨と栄光が入り乱れまくりです。 ▼1913年にブタペストのブルジョワ階級に生まれたユダヤ人のキャパ。多少恵まれて育ちますが、第二次大戦前夜、世界恐慌(1929~)のあおりでキャパ家も困窮します。 (それからどうやら両親が不和だったようですが)  さてその時代は欧州では、なんといっても恐慌と共産主義、そしてアンチ共産主義(ナチズム含む)なんです。ロシア革命1917ですから。没落インテリのお坊ちゃまキャパは10代から立派な左翼運動家としてブタペストをブイブイ言わせて、結局逮捕されて釈放されますけど18歳で「国外追放」に。ベルリンへ。ドイツ語もままならず、仕送りに甘えながら写真の道を探ります。 ▼やがてドイツのユダヤ人排斥が強くなり、つまりヒトラーに追われるが如く、パリへ。無職、実家の困窮、当然ながら貧乏。そもそもフランス語が…。  しかし朝ドラのヒロインも真っ青な、人なつっこさと愛嬌で。生きて生きて生き抜いて仕事に恋に。…だけれども、まだ何者でもありません。不安もあればしょげるときもあります。本当に懐に一銭もなく腹が減っており、なんのあてもなく将来の希望も無い。そんな夜がそんな朝が繰り返すパリの暮らし、パリの痛みが行間から染み出でる青春です。そしてゲルダ・タローと運命の恋に落ちます。 ▼我々だけが知っています。ここから青年はナチズムと戦う人々を撮りつづけ、「反ナチズムの英雄、ロバート・キャパ」になっていく。スペインで、アフリカで、イタリアで、そしてノルマンディーで。パリの解放のその日まで。  あまりにドラマチックで、あまりに出来過ぎな青年の物語は、20世紀前半のいくつもの時代の要素が詰まっています。 「軽量カメラの時代=写真雑誌の時代」 「共産主義とナチズムの時代」 「ハリウッドとアメリカの時代」 「西側と東側の時代」 そして「悲惨な戦争の時代」  存在そのものが時代であり、物語であり、エンタメです。 ▼どうしてか?それはきっとキャパが  「教養と人格を備えた良い育ちの陽気な性格である一方で、10代で予め全ての財産と地位と、おまけに国籍も住所も家族も、とにかく居場所を全てを無くしてしまった」  からなんだと思います。  彼は時代と社会と戦争の中にしか、居場所が無かった。  改めて青春篇をじっくり読むことでそんなことを感じました。

Posted by ブクログ

2022/06/01

伝記作家「リチャード・ウィーラン」の著書で「沢木耕太郎」が翻訳した作品『キャパ その青春』を読みました。 『キャパの十字架』を読んで、以前読んだ『ちょっとピンぼけ』だけでは知ることのできなかった「ロバート・キャパ」の素顔を、もっと知りたくなったんですよね。 -----stor...

伝記作家「リチャード・ウィーラン」の著書で「沢木耕太郎」が翻訳した作品『キャパ その青春』を読みました。 『キャパの十字架』を読んで、以前読んだ『ちょっとピンぼけ』だけでは知ることのできなかった「ロバート・キャパ」の素顔を、もっと知りたくなったんですよね。 -----story------------- 「崩れ落ちる兵士」 ―一枚の写真が“戦争の真実”を伝えた。 報道写真家「ロバート・キャパ」は、このワン・ショットで世界にその名を知られ、伝説の人となった。 1913年、ブダペストに生まれ、1954年、インドシナで短い命を閉じた偉大な写真家の生涯を描く傑作伝記の青春篇。 冒険家であり、勇気の人であった報道写真家の伝説に満ちた生涯を丹念に辿り、ブダペストでの青春からスペイン戦争従軍までを描く。 文庫化にあたり、訳文を見直し、訳注を大幅に加筆した決定版。 ----------------------- 1988年に発行された単行本では二分冊だったものを文庫化に際して三分冊に見直したようですね。 本書はその一冊目で、1913年の誕生から、「崩れ落ちる兵士」が撮影された1936年のスペイン内戦への従軍まで… 23歳の誕生日直前までを扱っており、以下の章構成で描かれています。  ■ブダとペスト  ■旅立ち  ■そこに一台のカメラがあれば  ■暗室助手  ■ベルリンを逃れて  ■左岸の日々  ■最初のレッスン  ■ゲルダ  ■恋におちて  ■映画への夢  ■キャパ誕生  ■奴らを通すな!  ■崩れ落ちる兵士 大好きな「ロバート・キャパ」の人生を描いた作品なので、意気込んで読み始めましたが、、、 地名、人名、組織名、会社名、学校名、雑誌名、機関紙名… ありとあらゆる名前が読み難くて、覚え難くいので、ちょっと入り込み難かったですね。 「キャパ」も、「キャパ」を名乗る前の「バンディ」という呼称で登場してくるので、なかなか違和感が抜けませんでした。 それでも、一つひとつの事実を抑えながら、「キャパ」の生き様が丹念に辿られており、読む価値はあるなぁ… と思える作品でした。 当時の「キャパ」は、貧しくて無名でしたが、将来への夢を持っていて、楽天的で世渡りが上手く、相手が喜ぶように話をことさら面白くする能力に秀でていたようです… でも、責任感があまりなく、お金のことに無頓着なところがあったようですね。 それでも、その性質が魅力的に思えるので、なんだか不思議です。 自分とは正反対なところ、自分は持っていない何かを持っているところが、魅力的に映るのかもしれませんね。 身近にいると、困ったヤツなんだけど、憎めないし、放っておけない… そんなヤツなんだと思います。 現代の日本に存在したなら、ただの異端児だったんじゃないかな… 激動の時代だったからこそ、その魅力が存分に発揮できたんだと思いますね。 本編も、当然、興味深い内容だったのですが、文庫化にあたり大幅に加筆された「沢木耕太郎」による「原注、訳注、雑記」が面白い… 「沢木耕太郎」なりに良く調べていると思います。 その中では、『キャパの十字架』で紹介されていた、「崩れ落ちる兵士」の前後に撮られたと思われる写真に関する「大岡昇平」の「演習をしているんだろ」というコメントも記載されており、「沢木耕太郎」が、少しずつ、そして確実に、事実に近づいて行っていたことがわかります。 これだけでも読む価値がありますね。

Posted by ブクログ

2020/01/14

1913年、ブダペストに生まれ、1954年、インドシナで短い命を閉じた写真家の生涯を描く伝記の青春篇。 ブダとペスト 旅立ち そこに一台のカメラがあれば 暗室助手 ベルリンを逃れて 左岸の日々 最初のレッスン ゲルダ 恋におちて 映画への夢 キャパ誕生 奴らを通すな! 崩れ落ち...

1913年、ブダペストに生まれ、1954年、インドシナで短い命を閉じた写真家の生涯を描く伝記の青春篇。 ブダとペスト 旅立ち そこに一台のカメラがあれば 暗室助手 ベルリンを逃れて 左岸の日々 最初のレッスン ゲルダ 恋におちて 映画への夢 キャパ誕生 奴らを通すな! 崩れ落ちる兵士 原注、訳注、雑記

Posted by ブクログ

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