藤壺

瀬戸内寂聴(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社/
• 発売年月日: 2004/11/24
• JAN: 9784062126618

商品レビュー

2024/02/10

やっぱり『源氏物語』はすごい。
1000年以上前に描かれたものなのに。
作家さんは常に挑みたくなるものなんですね。

2010/09/07

源氏物語に題名のみで存在しない「かかやく日の宮」
これを藤壺と源氏の最初の逢瀬だと考え、創作した物語。
現代文と古語文の２通りが収められています。
葵の君、藤壺とお付きの女官王命婦との逢瀬の描写がなまめかしいです。

2010/04/30

男女の行為そのものの描写について、紫式部がほとんど省く手法を取っているのと比べると、藤壺とのことも王命婦とのことも、寂聴さんは少々書き過ぎのような気がします。
「命婦やうやう果て終りぬ」とか、「抱きたてまつる御胸の宝珠、ふくよかにまろやかなり。御手にささげ持ちて」云々とか、「されどただ一たび、君は、わが背に巻かれし女の御腕にかすかなる力こめられたるをしりたまふ」とか。
完全に独立した小説としてみると、それでもいいのだろうと思いますが。