商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京書籍 |
発売年月日 | 2003/06/30 |
JAN | 9784487732838 |
- 書籍
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『維摩経』『勝鬘経』
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『維摩経』『勝鬘経』
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商品レビュー
3.5
2件のお客様レビュー
在家仏教を解く維摩経には以前から興味があって、大体の内容はしっていたのだが、全文をよみたくて、買ってみた。 また、あわせて聖徳太子が大切にした勝鬘経も入っている。これは女性が仏法を説くという珍しいお経で、昔の日本である意味マイナーなこのお経が重視されたというのは、とても面白い...
在家仏教を解く維摩経には以前から興味があって、大体の内容はしっていたのだが、全文をよみたくて、買ってみた。 また、あわせて聖徳太子が大切にした勝鬘経も入っている。これは女性が仏法を説くという珍しいお経で、昔の日本である意味マイナーなこのお経が重視されたというのは、とても面白いことだと思う。 さて、この本、基本は、現代語訳なのだが、漢文書き下し文なども入っていて、専門家でない私にはちょっとじゃまな感じ。半分くらいは、主要な下りを引用して、解説するというスタイルなのだが、残り半分くらいは、維摩経を全文現代語訳したもの。 この部分が、なんかすごく面白かったな。途中、漢文漢文書き下し文とか,解説がないので、一気に読めて、なんとなくムードを感じる事ができる。 要するに、「空」という思想を徹底すると、出家と在家という対立は意味がなくなるし、悟りと迷いとか、聖と俗、清と汚みたいな対立図式もなくなる。正確には、そういうものがあるということもなく、ないということもない、すべては一切空じゃ、みたいな世界ですね。 というなかで、完全に世俗のなかにあって、空を悟って、ボーとしているのでもなく、やっぱり人々を救うために、いろいろ働くわけですね。 世俗のなかで生きる人間にとっては、かなり救われる思想だと思う。 ★が5つではないのは、仏典というのは、いくら分かりやすいといっても、世俗のなかに生きる私にはそれなりに読んでて、メンドーになるところがあるので。本自体の価値とは関係がない。ましてや、これで維摩経の価値がさがるわけではない。 いうまでもないけど、一応。
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日本に持ち込まれた最初の経典の一つである維摩経と勝鬘経の現代語訳。 内容を章ごとにある程度区切りながら詳しく解説をしているので、予備知識がない人にも割合に適切な内容になっている。 維摩経は哲学的内容に富んでおり、言わば般若心経が仏教の信仰側面を昇華した経典である一方で、維摩経は仏...
日本に持ち込まれた最初の経典の一つである維摩経と勝鬘経の現代語訳。 内容を章ごとにある程度区切りながら詳しく解説をしているので、予備知識がない人にも割合に適切な内容になっている。 維摩経は哲学的内容に富んでおり、言わば般若心経が仏教の信仰側面を昇華した経典である一方で、維摩経は仏教の世界観に特化した経典であるように思う。 勝鬘経は、在家の女性信者であった勝鬘の説いたものを釈迦が認めたものという。 仏経典の中で勝鬘経は一風違った印象があるのだが、それは女性らしい感性の所以なのかもしれない。 「花は咲く縁が集まって咲き、散る縁が集まって散る。一つ咲き、一つ散るのではない」「人は網の目である。一つでは成り立たないが、結びつきあって一つの網を成している」と説く感性は、経典の中でも一際理解しやすく、仏教を学びたい初心者に向いているかもしれない。 余談だが著者は島根県出身で私とは同郷の誼。
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