モラル・ハラスメントが人も会社もダメにする

マリー=フランスイルゴイエンヌ(著者), 高野優(訳者)

• 販売会社／発売会社: 紀伊國屋書店
• 発売年月日: 2003/02/17
• JAN: 9784314009324

商品レビュー

2021/09/16

職場の雰囲気が悪い、何となくモヤモヤする違和感。当事者でも自覚することが難しい言われる『モラル・ハラスメント』に気付いていないだけかもしれない。多かれ少なかれ組織に属する以上避けて通れないのではないだろうか。深刻な問題。

2013/11/25

モラル・ハラスメントの会社版。
いじめまでじゃないけど、何か人間関係がおかしくなった。
あの人の態度が急に変わった、私が何かしたせいかもしれない、もっと仕事を頑張ったら認めて貰え人間関係も変わるかも。
そんな陥りやすい状況が、よくわかります。

2013/03/31

約500ページの大冊であるが、一般向けに書かれているためか、あっという間に読める。訳文も割りとこなれている。他の書評ではフランスと日本は制度が違うと言う意見もあるが、中身自体は洋の東西でも変わりないと思う。それは本書でも述べられているように米国型の成果主義がどこの国でも見られるようになり、コミュニケーション不全が職場をおおっているのが一つの要因でもあるのだろう。｢職場におけるモラル・ハラスメントとは、不当な行為(身振り、言葉、態度、行動)を繰り返し、あるいは計画的に行うことによって、ある人の尊厳を傷つけ、心身に損傷を与え、その人の雇用を危険にさらすことである。また、そういったことを通じて職場全体の雰囲気を悪化させることである｣と定義。ハラスメントは労災でもリスクの高い要因として認められるようになっているが、ハラスメントによる精神障害の臨床的な特徴を述べられた本が少なく、そういった意味ではこの本は有益と思われる。