商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2003/12/05 |
JAN | 9784480814609 |
- 書籍
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青春の文語体
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青春の文語体
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商品レビュー
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2003年10月刊行、サイン入。 ちょうどその時期、2003年10月から翌年4月までジュンク堂書店池袋本店にひらかれていた作家書店二代目「光雅堂書店」のしおりと名刺がはさまっており、そのオープニングイベントか何かでサインをいただいたのだと思われる。 「即興詩人」を布教するにあた...
2003年10月刊行、サイン入。 ちょうどその時期、2003年10月から翌年4月までジュンク堂書店池袋本店にひらかれていた作家書店二代目「光雅堂書店」のしおりと名刺がはさまっており、そのオープニングイベントか何かでサインをいただいたのだと思われる。 「即興詩人」を布教するにあたって、そもそも若い人にとっては文語文がすでに外国語のような状態になっていることを憂え、文語文に親しみ古典ともであってほしいと願ってまとめられた文語文アンソロジー。島崎藤村「初恋」、小学唱歌からはじめて、北原白秋、石川啄木、萩原朔太郎らの詩、江戸の新井白石「西洋紀聞」に杉田玄白「蘭学事始」、中江兆民、与謝野晶子、樋口一葉、高山樗牛、永井荷風、吉田満、与謝蕪村、そしてもちろん鴎外の雅文体「即興詩人」ちょっと多めに…と文学にとどまらない多様な文語文がつまっている。 いまでこそとっつきにくいとみえる文語文だけれど、一葉も白秋も啄木も、これらの文章を書いたのは(その多くが二十代の)志高い若者だったのだ、青春文学なのだというのが安野さんの発見。 (この本はちくま文庫に入らないのかな…)
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いい本だと思う。「古典を捨てる国に未来はない。」と言うのもなんとなく判る。文語文を知らずにいるのは「本当の恋をしらず」とまで言うのは、どうかと思うが。 確かに昨今の乱れた言葉づかいや、常体、敬体が入り混じったような文章より、文語は格調があるやに感じる。それでも、作者が慣れ親しんだ、あるいは作者が崇拝してやまない森鴎外訳の「即興詩人」の文体にしたって、当時ですら、江戸の頃の候文からは変遷してきたものだろう。言葉は移り変わっていくものと思うし、どの時代のものが良いのか悪いのかは、好みの問題だろうと思う。 本書は、作者の好みを全面に出して、最終的にはお気に入りの「即興詩人」を読んでくれという意図で書かれているようだが、文語体に慣れ親しんでもらい、文語好きになってもらうには、ややマニアックすぎるか。「声に出して~」のシリーズにあるのかないのか知らないが、「声に出して読みたい文語体」くらいのノリで、読んで気持ち良い文章を多く紹介してる方が、良かったんじゃないか。 それでも、スラスラと文語体や候文が読めて、簡単な文章なら書けるようになると素敵だとは思う。いいキッカケを与えてもらった。
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