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砂の降る教室 石川美南歌集
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砂の降る教室 石川美南歌集

石川美南(著者)

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砂の降る教室 石川美南歌集

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 風媒社/
発売年月日 2003/11/28
JAN 9784833151320

砂の降る教室

¥1,870

商品レビュー

4

3件のお客様レビュー

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2024/08/06

「砂の降る教室」 石川美南 歌集 (第一歌集) ひだまりトマトさんの本棚で石川美南さんを知りまして、図書館で予約できた一冊になります。 シンプルな装丁の想像を超えることばの世界が、ぎゅっと詰められていました。 表題の「砂の降る教室」とは、大学が移転する前のこと、『古いキャンパ...

「砂の降る教室」 石川美南 歌集 (第一歌集) ひだまりトマトさんの本棚で石川美南さんを知りまして、図書館で予約できた一冊になります。 シンプルな装丁の想像を超えることばの世界が、ぎゅっと詰められていました。 表題の「砂の降る教室」とは、大学が移転する前のこと、『古いキャンパスにゐたころ、私たちの朝は砂をぬぐふことから始まった。』とあり、老朽化した教室のどこからか大量の砂が侵入し、夜のうちに机や椅子、一面に降り積もっていたという、印象的なエピソードから得られたようです。 三章にわかれており、『一章と三章では比較的最近作った短歌を、二章では古い時期(主に高校時代)に作られた歌や、小学校の思い出を題材にした連作を入れた。』とあります。(あとがきより。) (補足、2003年に大学を卒業されていて、同年11月に発行されています。) 若い感性と、若さを超えてくる感動を受けました。視点の面白さもあって、愉しさもあります。 少しだけご紹介させてください。 *文化祭にて*  カンタオーラが咽喉より搾り出す声は    縄文土器のやうに乾きて *放課後の蛙〜アール・ヌーボー展*  ゆりひらく音・百合縮む音きこゆ    エミール・ガレのガラス壺より *つづく*  「また会ふ」と君が言ひたるところから    菜の花色に変わりゆく夢   人の持つ感性と、それを表現する言葉の素晴らしさを、新鮮に味わわせていただきました。 まだまだ、ゆっくり愉しみたいと思います。  (ひだまりトマトさん、またまた素敵な一冊に出会えました。ありがとうございました。(*´︶`*))

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2024/06/21

石川美南さんの歌集ですね。 第一歌集です。十六歳から二十三歳までの若々しい歌集ですね。お師匠さんの水原紫苑さんや千葉聡さんなどが歌集作りに協力されたそうです。二十一年まえの作品ですね。  西へ行く蜻蛉を追ひて飛ぶ夕べ    眼下の野原熱持ちてをり  振り向けば山頂辺りつやつや...

石川美南さんの歌集ですね。 第一歌集です。十六歳から二十三歳までの若々しい歌集ですね。お師匠さんの水原紫苑さんや千葉聡さんなどが歌集作りに協力されたそうです。二十一年まえの作品ですね。  西へ行く蜻蛉を追ひて飛ぶ夕べ    眼下の野原熱持ちてをり  振り向けば山頂辺りつやつやと    光れる夏の後ろ髪見ゆ  みどり深き真夏の桜夕刻は    ピカソの妻の横顔を持つ  さかさまに持ちて燃やせばめらめらと    舞ひ始めたる線香花火  夢のつづきは明日話さむ    鳥たちの眠りの中を照る月夜茸  うつとりと眠れる鳩を拾ひにき    雨あがりたる上野へゆきて  梅雨を飲む咽喉こくこくと    鎌倉は緑のなかに埋もれゆくなり  雨のふる さらさら雨のふる午後の君は    さらさら雨の話を  たて笛の重奏似合ふ武蔵野へ来て    我先に拾ふどんぐり  まだ青き林檎に耳を当てをれば    ひとすぢの汽車北へ行く音  ブラインドに藤棚映り書評でしか    知らない本のような明るさ  書棚より賢治の詩集抜き取れば    古書店店主しづかに笑ふ  「また会ふ」と君が言ひたるところから    菜の花色に変はりゆく夢  若さにあふれる歌や、ユーモアが混じる歌など愉しく読める短歌でした。とても素直に自分の気持ちを短歌にされているので清々しいですね。   

Posted by ブクログ

2023/11/21

第五歌集「体内飛行」で第1回塚本邦雄賞を受賞して話題になった歌人・石川美南の処女歌集。若々しい感性が感じられる一方で独特で奇妙な味わいのある歌が魅力的だ。「山手線二駅を共に帰るためサボテンに水やりながら待つ」「くすくすくすくすの木ゆれて青空を隠すくす楠の木ひとりきり」「触れられし...

第五歌集「体内飛行」で第1回塚本邦雄賞を受賞して話題になった歌人・石川美南の処女歌集。若々しい感性が感じられる一方で独特で奇妙な味わいのある歌が魅力的だ。「山手線二駅を共に帰るためサボテンに水やりながら待つ」「くすくすくすくすの木ゆれて青空を隠すくす楠の木ひとりきり」「触れられしところに触れてみる夕べ窓に昨日の海は来てゐる」「隣の客はよく客食ふと耳にしてぞろぞろと見にゆくなりみんな」「くわくわと輪唱つづき父母の秘密もやがて喋つてしまふ」「外したる眼鏡につきし指の跡砂丘に見えてふいに寂しき」「昨日見し茸は旅に出たるらし雨の少なさに機嫌をそこね」「街中の鍋から蓋がなくなりて飛び出してくる蛇・うさぎ・象」

Posted by ブクログ

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