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新釈「五輪書」 宮本武蔵の哲学を読む PHP文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所/ |
発売年月日 | 2002/07/15 |
JAN | 9784569577616 |
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新釈「五輪書」
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新釈「五輪書」 宮本武蔵の哲学を読む 著:長尾 剛 PHP文庫 な 34 1 兵法書とは何か、武芸の解説や武士の心構えについて、それぞれの流派の考えを独自に論理化したもので、弟子の指導教官に使われるテキストだ。 二天一流は現在、多少形を変えて熊本に細々に伝わっている。が、江戸...
新釈「五輪書」 宮本武蔵の哲学を読む 著:長尾 剛 PHP文庫 な 34 1 兵法書とは何か、武芸の解説や武士の心構えについて、それぞれの流派の考えを独自に論理化したもので、弟子の指導教官に使われるテキストだ。 二天一流は現在、多少形を変えて熊本に細々に伝わっている。が、江戸時代を通じ「二天一流の大剣豪」として武蔵以上に名を馳せた剣客はいない。 武蔵という人は、徹底したリアリストだった 気になったこと、武術の域を超えているだろうことは以下です。 ■地 ・兵法とは、いつ如何なるときでも勝つ、ための心構えなのであり、ノウハウなのである ・役に立つかどうかではない、どんなときでも役に”立たせる”のである ・五輪書は、きわめて剣の技術論的な部分が大きい書だ ・人を使うにも、適材適所の考慮が大切だ、腕前の上中下に合わせて仕事を与えてやれば、効率よく仕事は進む ・道具は、いつでも最高のコンディションでなければならぬ。そのためには常日頃のメンテナンスが欠かせない ・要は、どれほど戦う相手が大人数であろうとも、どれほど目の前に突き付けられた障害、難題が大きかろうとも、そこで臆したりあきらめたりしては、すべて終わりだということである ・様々な武器の効用を知り、時と場合で使い分ける ・大切なことは自分の身に応じ、自分の手にあった武器を持つことである ・我が兵法を学ぼうとする者は次を心がけよ ①ひたすら実直、正直であること ②道を厳しく鍛錬すること ③刀を持つだけでなく、広く他芸に触れること ④広く他の職業を知ること ⑤利害損得をわきまえること ⑥本質を見据える眼力を養うこと ⑦眼に見えない本当の意味を見抜き、悟ること ⑧わずかなことにも、細心の注意を払うこと ⑨役に立たないことはしないこと ■水 ・無念無想 ・一瞬もためらうな、躊躇するな ・一体感あればこそ、まず身体が動き、そのあとから刀の動きがついてくる 要するに、戦いとは、まず道具ありきではなく、まず、己自身ありきなのである ■火 ・我が兵法は、常に生きるか死ぬか、ギリギリの覚悟をもって臨むこと ・自分の兵法が1対1の対決にとどまらず、集団の合戦の戦略としても有効なのである ・武蔵は、イメージトレーニングが必要だと語っている ・闘いの初めにおさえるべきもの、光、空間、高さ である ・勝つためには先手をとれ ①懸の先 こちらから仕掛ける際の先 ②待の先 相手が掛かってきたところをとる先 ③体々の先 互いに掛かり合ったときにとる先 ・常に敵の攻撃の出鼻をくじけ ・敵のアクションが完了する中途でそのアクションを崩す ・無駄な動きはほおっておく ・敵の士気を見抜け ・相手が崩れたら、再起ができないように、一気に押して、叩き潰す ・敵が弱みをみせたらそこにつけ込め ・かげをうごかす、とは、力づくで敵に誘いをかける、こと ・敵を崩す心理戦 ①敵に危険を感じさせろ ②もう無理だと敵にあきらめの気分に引き込むこと ③敵の予想外の行動にでて、あわてさせ、パニックに陥れること 恐怖を感じた敵はもろい、そこに一気につけ込めばそのまま勝ち得ることができる ・敵の急所をつけ 次々と敵の急所にピンポイント攻撃をかけ続けること ・弱い敵にでも、全力でぶつかる覚悟がなければ生き残れない ・同じ攻撃を二度行うのはやむを得ない、三度までするものではない ・敵の武将になった気持ちで戦場を見よ ・兵法とは、技術の習得、体力の鍛錬、精神の修養、すべてである ■風 ・他流を許さない、兵法とは闘いに勝つためだけにある ・敵がやたらに動いてきたら、それに背いて、こちらは悠々と静かに構え、敵のリズムにひきずられないようにする ■空 ・空を知る:何もない境地、俗世間しか知らない人間には理解できない境地があることに気が付く ・空に至る:俺は間違っているかも、といった迷いをいっさい感じず、日々いつでも知力と気力を磨くようになり、観、見、2つの眼を研ぎ澄まして周囲のすべてを理解し、少しも心に曇りなく、迷いの雲が完全に晴れた境地になれる ・結論:兵法とは、人を善に導くものなり 目次 『五輪書』序 地之巻 水之巻 火之巻 風之巻 空之巻 ISBN:9784569577616 出版社:PHP研究所 判型:文庫 ページ数:304ページ 定価:533円(本体) 2002年07月15日第1版第1刷 2002年11月29日第1版第1刷
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剣豪・宮本武蔵の"五輪書"のエッセンスを現代語でまとめあげた一冊。筆者によれば、武蔵が死の直前に一気に書き上げた原著は、文書の流れが十分には整理しきれておらず、本人も手直しを考えていたという、ある意味未完成版とのこと。そのため直訳では大意をつかみづらく、この本...
剣豪・宮本武蔵の"五輪書"のエッセンスを現代語でまとめあげた一冊。筆者によれば、武蔵が死の直前に一気に書き上げた原著は、文書の流れが十分には整理しきれておらず、本人も手直しを考えていたという、ある意味未完成版とのこと。そのため直訳では大意をつかみづらく、この本では原著の要所を抜き出し、さらに解釈を加えた構成を選択した由。 内容は剣技の技術論がメインなのだが、そこに"とはいえ現代にも生かせる点はあるはずだ"と筆者が繰り返すのは、まあご愛敬。そりゃ"他山の石"という言葉すらあるとおり、学べる人はどんなものからも学べるわけで。ただ武蔵のシビアでリアリスティックな考え方は確かに学べるところがあるようにも思える。 最後に、仏教思想も下敷きにした、兵法の道を究め空に至るその理想を記した"空之巻"は、長い戦いの末に彼がたどり着いた境地が窺え、感慨深いものを感じると同時に、自らを省みる材料ともなった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「新釈「五輪書」」5 著者 長尾剛 出版 PHP文庫 p150より引用 “成すべきは、毎日の努力である。 千日の稽古が「鍛」であり、万日の稽古が「錬」である。 だから「鍛錬」なのである。” ノンフィクション作家である著者による、 大剣豪・宮本武蔵が書き記した兵法書「五輪書」を、 わかりやすく編集・解釈した一冊。 武蔵自身の考えに対する気概から具体的戦い方まで、 原文と共にかなり大量の著者の解説が書かれています。 上記の引用は、 水之巻のまとめの項の中の一文。 戦が無い時代であっても何かを成し得るには、 この考えが必要不可欠なのではないでしょうか。 水之巻で何度も出てくる「能々稽古すべし」のフレーズに、 大成した人物の経験がにじみ出ている様に感じます。 どんどん鍛錬を重ね、 無意識のうちに体が動くようになる、 それが技を身につけた事になるとの事です。 私も無意識に仕事をこなせる位、 この先も続けて生きたいものです。 以前小説家か誰かが言ったと記憶していますが、 「努力すればなんとかなるという考えは大嫌い」、 というような内容の発言をしたと覚えています。 平凡な人が努力をやめる事で困るのは、 才能のある人ではないかと思います。 同じ事をしている平凡な人たちが、 才能のある人と比べる対象として存在していなければ、 才能の強さも光らないのではないでしょうか。 「五輪書」はs・スマイルズ「自助論」と並んで、 努力ということの大切さに重きを置いた作品だと思います。 ーーーーー
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