マックス・ヴェーバーの犯罪 『倫理』論文における資料操作の詐術と「知的誠実性」の崩壊 MINERVA人文・社会科学叢書70

羽入辰郎(著者)

• 販売会社／発売会社: ミネルヴァ書房/
• 発売年月日: 2002/09/30
• JAN: 9784623035656

商品レビュー

2024/07/31

副島隆彦氏と佐藤優氏の対談本を読んでビックリ仰天した。
不勉強な私は全く知らなかったが、羽入辰郎氏が『マックス・ヴェーバーの犯罪』という本を書いたという。
大へん魅力的なタイトルである。
2002年に出た本であるが、「第12回山本七平賞受賞」というから、何だか、胡散臭さが漂って来るような気がしないでもない。
ヴェーバーが詐欺をやっているということらしいが、そのシロクロがはっきりするまで、私はヴェーバーを読まないことにした(どうせ読んでもわからない)。
ちょうど邪魔だから、手持ちのヴェーバーに関する本をみんな売り払うことにした。
軽率な行為であるが、ただの市井のアホな人間である私にとって、ヴェーバーが本物だろうが偽物だろうが、どうでもよいことだ。
私の偏見によれば、マルクスに比べると、ヴェーバーが世界の民衆の役に立っているとは思えない。
しかし、貴重な人生の時間を費やし、ヴェーバーでメシを食い、そろそろ終ろうとしている折原浩先生並びにそのお弟子さんたちは、看過できない事態であろう。
折原先生は気骨の人であり、Wikipediaに次のように紹介されている：

＜1968年から69年の東大紛争において文学部学生の「不当処分」問題にかかわり、東大当局を厳しく追及し、69年以降も通常の授業再開を拒否し、自主講座を続けた。造反教官とされたが、しかし大学を辞することはなく、1986年に教授。1996年に東京大学教養学部退官後、名古屋大学文学部教授、1999年から椙山女学園大学教授を務め、2002年退職。＞

羽入辰郎という造反者に、折原先生は東大騒動時の自分の姿を重ねて見ることは、・・・ないだろうな。
いわゆる「ヴェーバリアン」「ヴェーバー研究者」たちは、こうなったらヴェーバーと共に玉砕する覚悟を決めておられるであろう、と察する。
グッド・ラック。

2019/12/30

何かとお騒がせの本ではあるが、余裕があれば目を通してみたい。
https://www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/Max%20Weber%20Dabate.htm