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「科学者の楽園」をつくった男 大河内正敏と理化学研究所 日経ビジネス人文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本経済新聞社/ |
発売年月日 | 2001/05/01 |
JAN | 9784532190620 |
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「科学者の楽園」をつくった男
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「科学者の楽園」をつくった男
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商品レビュー
4.5
6件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
2001(底本1983)年刊。自由闊達な雰囲気、理学・工学の垣根を取り払った組織、進取の気性。理化学研究所にはこのような言葉がふさわしいが、その内実を、主として研究者達の道行きから描き出す。経済面でも決して順風満帆ではなかったことや、戦争協力のありよう、利益に直結しない基礎科学研究者の苦闘など、影の面も描き出すが、概して明るい雰囲気で、有能な研究者が研究に没頭した様子を活写。本書にあるように、効率性だけで解決しない研究の有様からみて、現在の日本の研究者に対する手当て、心配りに対する皮肉も看取できようか。
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本としてのデキは、あとがきを拝見すると著者も認識しているようで。これだけの貢献や影響を与えた理研に、未だに類書が無いのは寂しいものです。「ゴジラ」にも出演された河内桃子さんは、華族出身というところまでは存じていたのですが、まさか。ご存じない方は、今基準でも美人と思いますので、確認...
本としてのデキは、あとがきを拝見すると著者も認識しているようで。これだけの貢献や影響を与えた理研に、未だに類書が無いのは寂しいものです。「ゴジラ」にも出演された河内桃子さんは、華族出身というところまでは存じていたのですが、まさか。ご存じない方は、今基準でも美人と思いますので、確認する価値はあるかと。
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★知られざる理研とその伝説★初出は1983年と随分と古い本。今ではスーパーコンピューターで知られる理化学研究所の戦前戦後の動向を紹介する。大河内正敏という殿様かつ科学者が、多様な分野で自由な研究風土を持つ理研を育て上げ、かつその財源を得るために特許を事業化して理研コンツェルンを築...
★知られざる理研とその伝説★初出は1983年と随分と古い本。今ではスーパーコンピューターで知られる理化学研究所の戦前戦後の動向を紹介する。大河内正敏という殿様かつ科学者が、多様な分野で自由な研究風土を持つ理研を育て上げ、かつその財源を得るために特許を事業化して理研コンツェルンを築いた。朝永振一郎や湯川秀樹、寺田寅彦など門外漢にも知られる人物を交えエピソードを軸とする書きぶりは、さすが東大薬学部を出て「週刊文春」編集長を務めた科学ジャーナリストの熟練の技。 意外だったのは理研はピストンリングやビタミンA、人造酒などユニークな発明を生みだしたが、世界史を変革するような大発明はないとの指摘だ。確かに「ゆかりの人物」がノーベル賞をいくつも受賞しているが(現在の理事長も野依良治氏)、いずれも理研での研究ではないのが面白い。 戦争という転換期があったにせよ、コンツェルンの企業とともに理研も研究所として行き詰っていく事情はよく分かった。コンツェルン内の資本関係などカネとヒトの細かい分析があるとなお良いが、読み物として考えるとまた別の書籍に依るべきかもしれない。理研発の企業で結局、最も成功したのはリコーだが、それは市村清という営業の天才がもたらしたのは技術を核とする新興財閥としては皮肉としか言いようがない。 そしてまた、今の理研はどうなっているのだろう。
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