国際連合成立史 国連はどのようにしてつくられたか

加藤俊作(著者)

• 販売会社／発売会社: 有信堂高文社/
• 発売年月日: 2000/03/21
• JAN: 9784842055367

商品レビュー

2011/10/23

アメリカにとって世界の警察は英米だけでよかった。
サンフランシスコ会議で大国と小国の間でもっとも激しく論争された問題は当然に安保理における大国の拒否権の規定であった。

UNの本部をどこに設置するかについて、欧州諸国は欧州を望んだ。ソ連は当初からアメリカの東海岸側を望んだ。アメリカで、ロックフェラーが土地を提供した。

国連が対戦中に設立されたことは、国連のあり方に影響された。ルーズベルトは米ソの平和共存こそ戦後の世界平和維持の基礎であると信じ、そのために努力したが、またこの戦争で優越的立場にたった連合国の大国はこの機会に自国の有利な立場を新しい機構の中で固定しようと、わざわざ憲章の中に克明を明記し、しかも憲章の改正にあたっては彼らの拒否権を認めた。還元すれば、国連が存続する限り、これら5カ国は常任理事国の地位を失うことはないのである。